クラスター発生の飲食店 できてない対策は
東京で感染の再拡大が続いています。クラスターが発生した飲食店と発生していない店舗を比較して、クラスターが発生したお店は、どんな感染対策ができていなかったのかが調査されました。その結果は…。
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有働由美子キャスター
「さて、15日は東京1308人と感染の再拡大が続いていますが、飲食店に関して感染が広がりやすい店と広がりにくい店にどんな違いがあるのか、ある調査で分かりました」
小栗泉・日本テレビ解説委員
「クラスターが発生した飲食店12店舗と発生していない19店舗を比較して、クラスターが起きたお店は、どんな感染対策ができていなかったのかを調べた結果が、厚労省の専門家会議で明らかになったんです」
「よく見るお店での感染対策の中で、クラスターが発生したお店が、一番できていなかった対策はどのようなものでしょうか?」
廣瀬俊朗・元ラグビー日本代表キャプテン(「news zero」パートナー)
「マスクですかね。マスクなしで長時間話すとリスクが高まると思いました」
有働キャスター
「私もマスクだと思います。なかなかお店の人から、『マスクしてくださいね』とは言い出しづらいかなと」
小栗解説委員
「正解は、『他のグループとの間にアクリル板を設置』です。これはクラスターが発生した9割近い店舗で、できていませんでした」「ほかにも『他のグループとの距離を1メートル以上取る』や、『飲食時以外のマスク着用を促す』もほとんどの店がやっていませんでした」
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小栗解説委員
「一方で、『入り口に消毒液などを設置している』といった対策は、クラスターが発生した店でも半数以上が行っていました。もちろんこうした対策も意味はあるんですが、それでも足りなかったということなんです」
「感染症学がご専門の国際医療福祉大学・松本哲哉主任教授は、やはり『飛まつを防ぐのが大事』といいます。確かにクラスターが起きた店の多くでできていなかったのは、飛まつ対策でしたよね。そのうえで『アクリル板のように分かりやすい対策が目の前にあると、客も気をつけないと、という気持ちになるので効果的』だと指摘しています」
廣瀬さん
「お店側も大事ですけど、我々消費者がきちんと対策しながら飲食できるかどうかが重要だと思いました。それぞれ自分の立場でできることをやっていくことが、好きなお店を守ることにつながりますし、ちゃんと対策をしているお店が、報われるようになってほしいです」
有働キャスター
「もう頑張っているお店は、限界まで頑張っていますから、『アクリル板設置』や『距離を1メートル以上取る』といった対策、こういう研究結果を見て、効果的なものをより意識して防いでいけるといいなと思います」
7月15日放送『news zero』より。