不燃ごみ「休止」も…感染拡大で収集に影
清掃職員の感染で、東京・台東区が不燃ごみ収集を休止するなど、新型コロナウイルス感染拡大の影響が及んでいます。自宅療養者の増加で、感染への不安も高まります。収集停止を防ぐために、袋を二重にすることや、ゴミ出しルールの厳守が重要です。
■人員減で…不燃ごみ「休止」
新型コロナウイルスの感染拡大の影響は、意外なところにも及んでいます。
東京・台東区の弁当店を23日訪ねると、一斗缶が並んでいました。店主は「揚げ物用の油が入っていた(缶)。不燃ごみです」と言います。
台東区は、清掃職員10人以上がコロナに感染し、人員が減ったため、不燃ごみの収集を8月末まで休止しています。
店主
「(感染拡大の影響は)病院とか、そういう所だけかなと思っていたんですけど、まさか日常的なところまで、こういう形で来るとは思わなかったので、ちょっとびっくりです」
財布などの材料となる革を薄く加工する会社を訪ねました。加工する際に出る革の切れ端が、ケースいっぱいにたまっています。
革製品を扱う業者が多い台東区は、事業者が出す革のごみを週2日収集していましたが、こちらも休止になっています。
代表
「今まで当たり前のように収集してくれていたことが、重要だったなと(思います)」
コロナがきっかけで、ごみ収集の仕事の大切さに気付いたといいます。
■ティッシュ飛び出し…感染「不安」
東京・練馬区で23日、可燃ごみの収集現場を取材しました。
収集されるごみ袋にはマスクや、感染対策に使った可能性がある袋いっぱいの手袋がありました。
収集車の中でごみが押しつぶされた瞬間、ティッシュが飛び出しました。清掃職員は「直接触れないので」と、2枚の板で挟んで回収しました。
マスクやティッシュなどについて職員は「コンビニの袋などに入れて縛り、こういった(ごみ)袋に入れて、二重に出していただいた方が、私どもの感染リスクも少なくなります」と言いました。
自宅療養者の増加で、不安も増しています。
練馬清掃事務所・事業調整係長
「収集停止というような最悪の事態を起こしたくありません。(ごみの)出し方のルールを守っていただければと思います」
(8月23日『news zero』より)