ジャガイモやニンジン“値上がり”原因は?
今、ジャガイモやニンジンが、値上がりしています。食卓に欠かせない定番野菜のジャガイモやニンジン。何が起きているのでしょうか。値上がりの原因は。
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素揚げしたジャガイモやニンジンなど、色とりどりの野菜が食欲をそそるスープカレー。ゴロゴロと入った具材にお客さんは。
お客さん「がっつり食べられるというか」
コロナ禍で来店客が減る中、実は店では、さらなる打撃を受けているといいます。
イエローカンパニー恵比寿本店・大竹雅人店長「ジャガイモが2倍ぐらいに上がっていて、ニンジンが1.3倍に(仕入れの)値段が例年よりも上がっています」
カレーの具の王道、ジャガイモやニンジンが値上がり。店ではどちらも1箱を2日ほどで使い切るということで、仕入れ値の高騰が続けば、メニュー価格を上げざるを得なくなるかもしれないと話します。
大竹雅人店長「スープカレーにジャガイモゴロゴロしているのがスープカレーの魅力だと思うので、ほかに代えることができないので大打撃です。可能な限りそのままの値段で頑張っていきたいと思っています」
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家庭の食卓にも欠かせないジャガイモやニンジン。都内の青果店・新宿八百屋では。
買い物客「日常的によく使う野菜なので(値上がりすると)一番困る」
買い物客「ジャガイモとかニンジン、タマネギ、このあたりって何にでも結構使えるので、それが高いとなると、きょう何にしようごはん…みたいになっちゃいますよね」
値上がりすると困るとの声が。
こちらの店では、仕入れ価格は2割ほど上がっているものの、販売価格は変えず、商品の中身を変えて販売しているといいます。
新宿八百屋・荒巻秀俊専務「ジャガイモについても、今こちらが3個で販売してますけども、例年だともう少し大ぶりのやつを4個で販売している」
ジャガイモは例年より2回りほどサイズが小さく、個数も1つ少ないということです。また、例年は大ぶりのものを3本入れるというニンジンも、今年は小さなサイズのものを混ぜているといいます。
荒巻秀俊専務「基本的な商材ですから値段はやっぱり上げたくない、それもギリギリでいく形だと思います」
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市場価格は先月30日時点でジャガイモが平年比150パーセント、ニンジンが平年比114パーセントと値上がり。いったいなぜ、家庭の定番野菜が値上がりしているのでしょうか?
ジャガイモやニンジンの主な産地、北海道の農家では、先月上旬。
真狩村の農家・影山尚史さん「今年はこの暑さでこんな状態」
茶色く枯れていたのはジャガイモの葉です。原因は猛暑。できていたのは商品にはならない小さなジャガイモばかりでした。
影山尚史さん「これだと(小さすぎて)機械からこぼれて落ちてしまいます。私史上、過去最低かなと思っています」
2日、北海道士別市の農家にも聞いてみると。
沼舘ファーム・沼舘初男さん「今までも1か月くらい雨が降らないってことは結構あったんですけども、温度がこれだけ高いっていうことは初めてなんですよね。雨が降らなくて高温が続いたことによる“災害”で、特定の作物だけではなくて畑作野菜全体に被害を受けている」
農家では、加工品の原料として安く販売したり、少しでも育つよう収穫時期を遅らせたりしているということです。