コロナ妊婦31歳以上“中期”重症化リスク
新型コロナウイルスに感染した妊婦を調べたところ、31歳以上、妊娠中期の25週以降などの場合、重症化するリスクがあったことが分かりました。
先週、厚生労働省の研究班が発表した中間リポートは、去年1月から今年の7月末までに、新型コロナウイルスに感染した妊婦180人を調べたものです。この報告によると、症状の重さは、軽症は74%、中等症は24%、重症は1.7%でした。
妊婦は年齢に関係なく、妊娠中の全期間を通して感染しますが、重症化のリスクがあったのは、31歳以上、妊娠中期にあたる25週以降、BMI26.3以上の場合でした。
また、ぜん息などの呼吸器疾患にかかったことや、アレルギー歴がある妊婦も重症化のリスクがあるということです。今回の調査の中では妊婦が死亡した例はありませんでした。
一方、分娩の情報が得られた85人を調べると、妊娠後期の36週以降に感染が診断された場合、軽症や酸素投与が必要ない中等症患者では半数以上、酸素投与が必要な患者は全員、帝王切開となっていました。重症化した場合は、週数に関係なくその時点で帝王切開となっていました。
中等症や重症になっても、流産や死産などは増加しませんでしたが、人工早産の影響もあってか、早産が増加したということです。また、妊娠糖尿病も増加しました。
赤ちゃんについては、死産や新生児の死亡はなく、新生児の感染例はありませんでした。