日本大学の付属病院の建て替え工事をめぐる背任事件で、東京地検特捜部は７日、大学理事の男ら２人を逮捕しました。日大本部前から中継です。

国内最大規模の大学を舞台にした事件は、現職理事の逮捕という展開を迎えました。しかし大学は会見を開く予定はないということで、「理事の逮捕について」というコメントのみ発表しています。

特捜部によりますと、逮捕された日本大学・理事の井ノ口忠男容疑者と大阪市の医療法人グループの前理事長・籔本雅巳容疑者は、日大の付属病院の建て替え工事をめぐり、大学側に２億２０００万円の損害を与えた背任の疑いがもたれています。関係者によりますと、資金の一部が複数の会社を経由し、井ノ口容疑者に事実上「還流」していた疑いがあるということです。

一方、特捜部は先月に続き、７日も、関係先として田中英壽理事長の自宅の家宅捜索に入りました。田中理事長はこれまで、記者の問いかけに対し、無言を貫いています。

また、逮捕を受け日大は、「捜査に引き続き全面的に協力してまいります」などとコメントを発表しましたが、会見を開く予定はないということです。