中越地震17年 復興願い「牛の角突き」
68人が亡くなった中越地震から23日で丸17年を迎えます。長岡市には献花台が設けられ、朝から遺族や市民が祈りをささげました。
2004年10月23日に発生した新潟県中越地震では、68人が犠牲となり12万棟を超える家屋が被害を受けました。23日は土砂崩れが発生した長岡市妙見町に献花台が設置され、朝から花を手向け手を合わせる人の姿が見られました。
この土砂崩れでは、親子3人が乗った車が巻き込まれ、母と娘の2人が命を落とし、当時2歳だった皆川優太さんが奇跡的に救助されました。献花台には優太さんの祖父・敏雄さんも訪れ17年がたった胸の内を明かしました。
優太さんの祖父・皆川敏雄さん「この17年間、長かったようで短かったようで。(亡くなった)貴子と真優の姿は当時のまんまの姿で記憶しています。(救出された)優太が母がいなくて寂しいという思いをさせたくなくて、本当に一生懸命頑張ってまいりました」
一方、山古志闘牛場では、復興を願って伝統の「牛の角突き」が行われました。地震発生後、全村避難を余儀なくされた旧山古志村では、取り残された闘牛がヘリコプターによって助け出されました。地震の翌年に仮設の闘牛場で「角突き」が再開されるなど、闘牛は復興のシンボルとなっています。23日も力強いぶつかり合いで訪れた人を魅了していました。
訪れた人「牛の生命力を感じますよね」「山古志の人たちが頑張ってるなと思って、とてもきょういい試合です」
山古志闘牛会・松井富栄会長「17年という節目の日をみんなで先人たちや先輩たち、いままで頑張ってくれた牛の分までいい大会ができました」
そして、被災地では追悼式が行われ、地震の発生時刻の午後5時56分に合わせて黙とうがささげられました。