軽石被害10億円以上…長期化も?対策急ぐ
沖縄県などに被害をもたらしている軽石は、取り除くとしても時間がかかっていて、関係者に懸念が広がっています。軽石は本州に流れ着く可能性もあり、沿岸の自治体は対策を急いでいます。
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17日午前に行われた会議で、沖縄県の玉城知事は「この問題は今後さらに、その除去・処分等に関しても、長期化するということは明らかな問題となっています」と述べました。
長期戦が見込まれる軽石への対応。沖縄県によりますと、16日時点で県内41市町村のうち、33の市町村で軽石の漂着が確認されているということです。港や湾での被害総額は、すでに10億円以上にのぼっています。
一方、県の研究機関が軽石を分析したところ、土壌の環境基準を上回る有害物質は検出されなかったということです。
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噴火した海底火山との関連は確認できていないものの、第3管区海上保安本部は、伊豆諸島の三宅島や新島などで軽石を発見しました。
東京都によりますと、大島でも軽石は確認されています。大島から直線距離でおよそ60キロの神奈川県平塚市。17日午後、市内の海岸では、軽石が漂着していないか確認する市の職員の姿がありました。
平塚市役所 産業振興部農水産課 小嶋貴光主査
「(Q.違いますか)違いますね、全然軽くない普通の石です」
専門機関によりますと、それほど量は多くありませんが、今月下旬には本州の近くを通る予測の軽石。市では15日から、海岸などを毎日チェックするようにしているといいます。
平塚市役所 小嶋主査
「全然ないですね、浮いてるものも。きょうも何もなく」
軽石が到達した場合に、準備しているのが――。
平塚市役所 産業振興部農水産課 小嶋貴光主査
「平塚市で使っているオイルフェンスになります。こちら側が上になって、鎖側が下になって、浮いている物の進入を防ぎます」
油やゴミが流れてきた際に使われるオイルフェンス。“その時”が来た場合、オイルフェンスを応用するということです。