濃厚接触者70人…「オミクロン株」初確認
成田空港から入国したナミビアの外交官が、新型コロナウイルスの「オミクロン株」に感染していたことが判明。日本では初確認となりました。政府は同じ便の70人を濃厚接触者とし、検査などを実施。応じない場合は名前を公表するなど、流入監視を徹底します。
■2回接種済み、当初は無症状
後藤厚生労働相は30日夜、「わが国では最初のオミクロン株の確認ということになります。年代は30代、性別は男性。ナミビアの外交官でございます」と明らかにしました。
新たな変異株「オミクロン株」が、日本で初めて確認されました。
感染した30代のナミビアの外交官は、28日に成田空港に到着した際、新型コロナウイルスの検査で陽性が判明。国立感染症研究所で検体を調べた結果、30日にオミクロン株への感染が分かりました。
今年7月にモデルナ製ワクチンの2回目接種を終えていたといいます。当初は無症状でしたが、その後に発熱の症状が出て、現在は医療機関で隔離されています。
飛行機には、この外交官の他に70人が同乗していました。後藤大臣は、全員を濃厚接触者として扱った上で、健康観察や2日ごとの検査などを実施し、応じない場合は名前を公表することを明らかにしました。
■都内在住「40人」は宿泊療養へ
東京都の小池知事は、「都内関係者が約40人。宿泊療養にお入りいただくように、福祉保健局の方に指示を出しました」と述べました。都内在住の約40人に対し、都が用意した宿泊療養施設に入ってもらう考えを示しました。
世界で急速に広がるオミクロン株。NNN調べでは30日午後10時時点で、日本も含め19の国と地域に感染が拡大しています。
■専門家に聞く…制御・準備は?
政府分科会メンバーの東北大学・押谷教授は「制御は難しい。ほぼ確実にオミクロン株が次の流行を引き起こすだろう」との見通しを示しています。
一方、冷静な行動を呼びかける声もあります。
国際医療福祉大学・松本哲哉主任教授(感染症学)
「あまり、ここでパニックにならないことですね。今から準備をしてちゃんとやれば、ある程度対応できることも確かです。(今回)早めに分かったことは、私たちがさらに急いで準備を整える1つの警告になったと思います」
(11月30日『news zero』より)