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不妊治療に“着床前診断”来年4月実施へ

2021年12月11日 21:02
不妊治療に“着床前診断”来年4月実施へ

流産を防ぐことを目的に受精卵に染色体異常がないかを調べる「着床前遺伝子診断」について、日本産科婦人科学会は、来年4月から不妊治療として、流産を繰り返すなどした人を対象に実施することを決めました。

着床前診断は、不妊治療で体外受精した受精卵に染色体異常がないか調べる検査で、日本産科婦人科学会はこれまで、臨床研究に限って実施を認めてきました。

今年9月に公表された臨床研究の中間結果で、妊娠率の向上や流産率の低下など一定の成果がみられたため、学会は、11日開いた理事会で、来年4月から不妊治療の一環として実施することを了承しました。

木村正理事長「流産等で心身ともにダメージ受ける女性たちにとっては福音になる可能性は十分あるなと思います」

対象は、体外受精で2回以上続けて妊娠しなかった人や流産を2回以上経験した人で、学会の認定施設で行うとしています。着床前診断を巡っては、命の選別につながる倫理的な課題などが指摘されています。