乗客減少のJR久留里線末端区間めぐり県・市交えた「協議会」設置へ 今月11日に初会合
千葉県の房総半島を走るJR久留里線(木更津・上総亀山間 全長32.2キロ)の一部、久留里・上総亀山間(9.6キロ)をめぐって、千葉県と君津市はJR東日本とともに今後のあり方を協議する会議を設置することを明らかにしました。今月11日午後に第1回の会議が開かれます。
設置されるのはJR久留里線(久留里・上総亀山間)沿線地域交通検討会議(仮称)で、JR東日本千葉支社が今年3月、同区間の今後のあり方を話し合う協議の場の設置を地元自治体の千葉県や君津市に対し申し入れていたことを受けたものです。
第1回の会議は今月11日午後に君津市で開かれますが、千葉県は今回の会議について「関係者間で久留里線の同区間の現状認識を共有し、まずは意見交換から始めたい」としていて、会議の回数や結論を出す時期などは未定としています。また会議にはJR東日本、千葉県、君津市に加え、学識経験者や沿線3地区の自治会代表も参加する予定だということです。
JR東日本は今年3月の申し入れの中で同区間について「乗客が大幅に減少し、鉄道の特性としての大量輸送のメリットを発揮できていない。沿線地域の将来の人口減少が予想されるなか、今後の利用者数の減少が予想され、持続可能な公共交通の構築が求められている」などとする認識を示していました。また「議論の前提に鉄道の廃線があるわけではない」と説明していましたが、今後の議論によっては、鉄道からバスなど自動車交通への転換も選択肢の1つとして協議される可能性があります。
同区間では現在、1日下り8本上り9本の列車が運行されています。
2022年7月、JR東日本は1キロあたりの1日の平均乗客数が2000人未満の35路線66の区間の収支について発表しましたが、久留里線の久留里・上総亀山間の2019年度の収支率はJR東日本が発表した66区間中ワーストとなっていました。