「お前の退職金をなくしてやる」…鹿角市の関厚市長の言動 第三者委員会が12件をパワハラと認定 謝罪も辞職はしない考え
鹿角市の関厚市長の言動がパワーハラスメントにあたるかどうかを調べていた第三者委員会の最終会合が開かれ、12件をパワハラと認定しました。
「職員に死をもって責任を取らせようとしていると受け取られても仕方がない」と判断された発言もあります。
関市長は取材に対し、謝罪の言葉も述べたものの、辞職しない考えを示しました。
鹿角市の関厚市長を巡っては、職員からパワハラを訴える声が寄せられたことから、市が設置した第三者委員会が実名でアンケートを行ったところ、その言動について職員34人から回答がありました。
第三者委員会は、職員への直接の聞き取りのほか、音声データの確認、それに関市長本人からの聞き取りを行い、12件の言動をパワハラと認定し、24日、報告書を市に提出しました。
報告書は、関市長の
・「お前の退職金をなくしてやる」
・「市長の了解なしに答弁したものは懲戒免職」
などといった発言を、「多大な精神的威圧を加えるものであり、パワハラと言うほかない」などと指摘しています。
また、「中央官庁の職員なら責任を感じて自殺する」などという趣旨の発言は、「職員に死をもって責任を取らせようとしていると受け取られても仕方がない」「明らかに業務の適正な範囲を超えている」と結論付けました。
言動がパワハラと認定されたことを受け、報道機関の取材に応じた関市長は。
鹿角市 関厚 市長
「非常に厳しい叱責で、パワハラということでありますので、大変多くの職員にご迷惑をかけたという点がありますので、真摯にお詫びをしたいというふうに思います」
一方で関市長は、「発言した記憶がないものもある」「自らの説明が報告書に記載されなかった部分がある」と不満をにじませ、記者からの質問に正面から答えない場面も目立ちました。
進退については。
鹿角市 関厚 市長
「自分の発言自体は非常に誤解を与えるような発言でありましたので、そういう点は真摯に直して、反省をして、これらの改革の部分については取り組んでいかざるを得ないと思った次第です」
記者
「つまり、引き続き、職務を全うしたいと?」
関 市長
「これについては、(去年)9月、12月にもご説明したとおり、不退転の決意で、泥を被ってでもやっていくということです」
このように述べ、すぐには辞職しない考えを重ねて示しました。
関市長の任期は、今年の7月2日までですが、次の市長選挙に出馬するかしないかは明らかにしていません。
第三者委員会の報告書は、鹿角市のホームページで見ることができます。