クマ狩猟の自粛要請 取り下げの方針
今月からクマの狩猟期間に入っていますが、狩猟による捕獲頭数がすでに上限としていた100頭に達しています。県は猟友会に対しクマの狩猟の自粛を要請しましたが、人里での目撃が続く中での自粛要請に異論もあり、県は専門家の会議に諮った上で狩猟の自粛要請を取り下げる方針を示しました。
県議会の福祉環境委員会では県のクマ対策について議論が交わされました。議員からは県が調査した推定生息頭数よりも、実際はかなり多くのクマが生息しているのではないかといった意見や、県が今月中旬、猟友会に対して行った狩猟の自粛要請について意見が出ました。
県生活環境部 川村之聡部長は「有害捕獲は続けていくし、狩猟についても一旦自粛要請をしたものの、基本的には再開の方向を考えていくことになろうかと思う」と述べ、24日に開かれる専門家の会議に諮ったうえで自粛要請を取り下げ狩猟を再開できるようにする方針を示しました。
県内では今月13日までに有害捕獲や狩猟をあわせて1827頭のクマが捕獲されていて過去最多となっています。こうした中、秋田を含む8道県の知事は、これまで保護に重点を置いていたクマを、計画的に捕獲する「指定管理鳥獣」の対象に加えることを求め、国も検討をはじめています。
今後のクマ対策について県は「捕獲上限を定めるかどうかも今後の検討課題になる。指定管理鳥獣になれば国からの交付金などを活用して対策につなげていきたい」と述べています。