新型出生前検査 年齢制限を条件つきで撤廃
妊婦の血液でお腹の中の赤ちゃんの染色体異常を調べる「新型出生前検査(=NIPT)」について、運営委員会は、35歳以上としてきた年齢制限を、適切な遺伝カウンセリングを行うなど条件をつけた上で、撤廃する指針を示しました。
NIPTは、妊婦の血液で、胎児のダウン症など一部の染色体異常の可能性が分かる検査で、去年、国や学会などによる運営委員会が作られ、18日、運営の指針が示されました。
これまで、この検査の対象は、35歳以上の妊婦や、母体血清マーカーで胎児の染色体異常の可能性が示唆されるなどした妊婦に限られていました。
新たな指針では、適切な遺伝カウンセリングを受けても、胎児の病気への不安が解消されない妊婦については、年齢を問わず、検査を認めることにしました。
年齢制限があるために運営委員会が認めていないクリニックなどで、十分な説明なしに検査を受ける実態があるためで、運営委員会は「検査は、認証を受けた施設で」と呼びかけました。
また、特定の病気の人の排除につながるため、指針には、NIPTをすべての胎児に行うことやNIPTの推奨は、「厳に否定されるべき」と記されました。
運営委員会は、今年の春ごろにも、指針の運用開始を目指すとしています。