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「つばさの党」代表ら3人 “異例の逮捕”のワケは? 18年ぶり「特捜本部」設置

2024年5月18日 6:05
「つばさの党」代表ら3人 “異例の逮捕”のワケは? 18年ぶり「特捜本部」設置

笑顔でピースをして跳びはねながら歩く男は、候補者の街頭演説を妨害した疑いの「つばさの党」の代表・黒川敦彦容疑者です。警視庁捜査2課は18年ぶりとなる「特別捜査本部」を設置し、17日に代表ら3人の“異例の逮捕”に踏み切りました。

17日、捜査員に連れられ、警察署へと入る男は、公職選挙法違反の疑いで逮捕された政治団体「つばさの党」の代表・黒川敦彦容疑者(45)です。

捜査車両から降りるよう促されますが、ピースサインをしながら体を揺らし、抵抗しているようにも見えます。警視庁はさらに、選挙に出馬していた根本良輔容疑者(29)、杉田勇人容疑者(39)を逮捕しました。

衆議院東京15区の補欠選挙での演説を巡って、逮捕された3人。聴衆に背を向け候補者と対面したり、電話ボックスに上り…

「おい小池」
「おい都知事」

大音量で怒号を浴びせるなどして、ほかの候補者の演説を妨害した疑いがもたれています。(警視庁による)

警視庁は13日に事務所などを家宅捜索し、携帯電話やパソコン、選挙カーなどを押収していましたが、黒川容疑者は…

「つばさの党」 黒川敦彦容疑者(45)
「我々は表現の自由の中で、適法なことをやっていると」

――家宅捜索は心外?

黒川容疑者
「心外だと思っています」

さらに――。

「つばさの党」 根本良輔容疑者(29)
「正義の味方なんだろおまえら」

選挙カー
「ヘイ早くヘイ携帯返せヘイ」
「ガサ入れ(家宅捜索)でヘイ 関係ないものもってくな」

家宅捜索後の15日も、警視庁本部の前で、挑発するような行動も。

警視庁は選挙期間中にも「警告」を行っていましたが、その後も妨害するような行為を繰り返したほか、13日に個人の自宅(小池都知事の自宅)に押しかけるなどしたため17日に逮捕に踏み切りました。

   ◇

捜査を担当する警視庁捜査2課は18年ぶりに特別捜査本部を設置するなど、“異例”の態勢で臨んでいますが、その理由について、捜査幹部は次のように話します。

捜査幹部
「極めて悪質な事案と認識している。速やかに捜査するために、十分なマンパワーを投入し、捜査する必要があると判断した」

あの日、応援演説を行っていた小池都知事は逮捕をうけ…

東京都 小池百合子都知事 (17日)
「民主主義の基本である選挙で、このような形で物事が起こっていいのか。問題は、これを模倣していくような人たちが出てくる懸念も残る」

警視庁は3人の認否を明らかにしていませんが、妨害行為の目的などを調べるとともに、多数の陣営の候補者を乗せた選挙カーを追尾するなどした、交通妨害の疑いがある行為についても、立件を視野に捜査をしています。

(5月17日放送『news zero』より)