機械メーカー「大川原化工機」をめぐるえん罪事件で、捜査書類を破棄したなどとして書類送検された警視庁公安部の捜査員だった3人について、東京地検は8日、不起訴処分としました。

この事件は、「大川原化工機」の社長らが軍事転用可能な機械を不正に輸出したとして逮捕されたあと、起訴が取り消されたものです。

会社側は、当時、警視庁公安部の捜査員だった3人が捜査書類を破棄したなどとして警視庁に刑事告発し、警視庁は去年11月、3人を書類送検していました。

この事件をめぐっては、捜査が違法だったとして社長らが国などに損害賠償を求めて裁判を起こし1審の東京地裁は2023年12月、捜査は違法だったと認め国などに賠償を命じましたが、双方が控訴し、東京高裁は今年5月に判決を言い渡す予定です。