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学びのきっかけ…ゲームの"図鑑" 「桃鉄」「あつ森」で地理や生態 大人も熱中?

2022年10月21日 22:06
学びのきっかけ…ゲームの"図鑑" 「桃鉄」「あつ森」で地理や生態 大人も熱中?

ゲームが学びの扉を開く…。そんな本が今、登場しています。ゲーム内に登場する場所などを学べる内容になっていて、親子のコミュニケーションのきっかけにもなるといいます。

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21日、東京・江東区で出会った人に聞きました。

女性
「ゲームの時間は大体1日1時間」

――1時間でやめられますか?ゲーム

小学4年生
「はい」

女性
「なかなかやめられないね」

こんなやりとりは、時に"親子げんかのもと"にもなりかねません。そんな“永遠のテーマ”を解決してくれるかもしれない本が登場しました。

サイコロをふって目的地の駅を目指し、その道中に全国各地の“物件”を購入、収益を上げて“日本一のお金持ち”を目指すロングセラーゲームの「桃太郎電鉄」をモチーフにした「桃太郎電鉄でわかる都道府県大図鑑」と、その「超特大増補改訂版」です。

学生時代、勉強以上に「桃鉄」にはまった「news every.」のスタッフは、「宇都宮のギョーザ屋、価格は1000万円。ゲームの序盤はよく狙いますね…」「後楽園のドームスタジアム400億円、高いですね。東京の物件はどれも高くて手が出ませんね…」と、すっかり読み入っていました。

東京・後楽園駅の物件は「ドームスタジアム」で、栃木・宇都宮駅の物件は「ギョーザ屋」など、全国各地の名所や名産品の細かい情報が記載されています。

宝島社 編集担当・九内俊彦さん
「桃鉄で日本の“地理”を学べるって感覚は、以前から皆さんお持ちなのかなと」

実際、「桃鉄」の経験者の中には、このゲームで地理を学んだという人もいます。

高校生
「これ(桃鉄)自体が地理の勉強になるかなと思う」

30代
「私は桃鉄でけっこう地理は覚えた」

小学4年生
「小さい駅でも、こんな有名なものがあるんだなと」

親子で図鑑を一緒に見ることで、コミュニケーションのきっかけにもなります。

一般的に2万部以上売れれば「大ヒット」と言われる中、「桃鉄図鑑シリーズ」は8万部を突破しています。

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ゲームが開く学びの扉。

別の出版社では、流行語大賞のトップ10に入るなど社会現象となったゲーム「あつまれ どうぶつの森」の図鑑を発売。通常の倍以上のペースで売れているということです。きっかけは、読者からの声でした。

講談社MOVE編集部 佐藤華編集長
「編集部に来たハガキなんですね。『その(ゲームの)中に出てくる昆虫のことを詳しく知りたい』、これって図鑑にできるのかも」

ゲーム内に登場する虫や魚など、235種類の写真や生態を掲載し、生き物について深く学べる内容になっています。

講談社MOVE編集部 佐藤華編集長
「私も小学生の母親なんですけれども、ゲームで自分自身もいろんなことを学んできたなと。(学びを)楽しむきっかけがゲームでいいんじゃないかなと」

ゲームから学んだという親世代が増えていることも、図鑑が受け入れられる理由なのかもしれません。

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