クマに男性2人襲われる…“クマ対策”でカキ摘み取り中に 富山
16日午前9時50分頃、富山市の住宅の敷地で「人がクマに襲われた」と消防に通報がありました。かごには摘み取られたカキの実が残され、木にはクマのものとみられる爪痕がありました。
被害者(59)の母親
「気がついたら1人(親戚が)おでこから血を流して倒れていた。その後ろで、息子が倒れて、『しっかりして』と言ったら、ちょうどそこに棒があったもんだから、クマが息子に襲いかかっていたので、その上から一生懸命、棒で無我夢中でたたいた」
クマの被害に遭った72歳の男性は顔に、助けに入った59歳の男性は左太ももに、大けがをして病院に運ばれました。
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記者
「被害があった現場です。襲われた人は当時、カキの実を収穫していました」
実は、このとき、2人は “クマ対策” を行っていたのです。近所にクマが出没したため、カキの実を食べにクマが来るのを防ごうと、親戚など5人で木を伐採したり、実を摘み取ったりしていました。そこに、クマが現れ、被害に遭ったということです。
富山県で今年、クマに襲われたのは9人で、このうち1人が死亡しています。
専門家は――
富山県自然博物園 ねいの里 赤座久明さん
「今回(クマ対策で)カキの実を取っていたこと自体は、正しい行動だと思うが、残念ながら、悪い偶然が重なってしまった」
2人を襲ったクマはその後、逃げていて、まだ発見されていません。