激辛ポテトチップス食べ…都立高校で生徒14人救急搬送 “タバスコの200倍以上”
16日午後、東京・大田区の都立高校で、14人の生徒が体調不良を訴え、救急搬送されました。生徒たちは休み時間に、1人の生徒が持ってきた「激辛のポテトチップス」を食べたということです。
◇
16日午後2時半ごろ、何台もの救急車両が東京・大田区の都立高校に駆けつけました。校内にも複数台の救急車が…。多くの救急隊員の姿も確認できます。
取材中にも、続々と救急車が到着。中には、大規模災害の時などに救護所としても活躍する、特殊な救急車も出動していました。
都立六郷工科高等学校で、生徒らが体調不良を訴え、14人が救急搬送されたというのです。
“体調不良”のワケは…
記者
「体調不良を訴えた生徒は、激辛のポテトチップスを食べていたということです」
“激辛のポテトチップス”でした。
搬送された生徒の友人
「(搬送された)1人が自分の後輩で、激辛ポテトチップスを食べて搬送されちゃった。昼休み中に食べて搬送された」
警視庁などによると、生徒の1人が学校に“激辛ポテトチップス”を持参。昼休みの時間に30人ほどが食べ、複数の生徒が体調不良を訴えたといいます。
実際に食べたという生徒によると、生徒らはおなかの痛みや吐き気、口のしびれなどを訴えていたということです。
生徒たちが食べたというポテトチップス。パッケージには“18禁”の文字があり、製造会社のホームページには、タバスコの200倍以上辛い唐辛子を使用していると書かれていました。
そしてパッケージには「辛すぎますので、18歳未満の方は食べないでください」など、注意書きも明記されています。
会社によると、これまでに体調不良の報告はなかったということです。
◇
ただ医師は“激辛”には注意が必要だと話します。
イシハラクリニック・石原新菜副院長(内科医)
「辛い物を食べると、体がびっくりしてしまう。それを元に戻そうと、血圧や心拍数を下げて、それが下げすぎてしまったとき、脳に血流が減って、めまいが起こったり、気持ち悪くなったり、意識を失ってしまうことがあります」
また、辛い物を食べすぎると、腸の粘膜などから出血することもあるということです。さらに、子どもの方が注意が必要で…
イシハラクリニック・石原新菜副院長
「子どもの方が刺激に対して、まだ体も作られている段階ですから、大人に比べて刺激に弱い。個人差が大きいので、友達が大丈夫でも、自分は大丈夫じゃないことも。激辛や刺激が強い物は気をつけた方がいい」
“激辛”が体への負担が大きいことを知ってほしいと話していました。
◇
“激辛ポテチ”の製造会社は16日夕方、コメントを発表。
製造会社のコメント
「関係各位に対し多大なるご迷惑をおかけいたし申し訳ございません。搬送された方、並びに体調不良を訴えられた方の、一日でも早い回復をお祈り申し上げます」
救急搬送された14人は、いずれも意識があり、命に別条はないということです。