森友学園めぐる公文書改ざん 自殺した近畿財務局職員の妻が文書開示を求めた控訴審始まる
森友学園をめぐる公文書の改ざん問題で、自殺した近畿財務局職員の妻が、財務省に文書の開示を求めた裁判の控訴審が始まり、妻側は「可能な限りの検討や判断が必要だ」と訴えました。
近畿財務局の職員だった赤木俊夫さんは、森友学園への国有地売却をめぐる公文書の改ざんに関与させられ、自ら命を絶ちました。
妻の雅子さんは、改ざんの指示の実態を明らかにしたいと財務省に文書の開示を求める訴えを起こし、一審の大阪地裁は去年9月、「文書が存在するかどうかが明らかになれば、捜査の内容や関心事項が推知され、将来の事件捜査に支障が出るおそれがある」として、雅子さんの訴えを退けました。
7日に始まった控訴審で、雅子さん側は、「文書を包括的に明らかにしないことは許されず、可能な限り個別に検討し具体的に捜査への支障のおそれがあるか判断される必要がある」と主張しました。
妻・雅子さん側 代理人弁護士
「何があったのかを知る唯一の最後の手段なので、開示請求したら何が出てくるのか、やるべきじゃないかと思います」
一方、国側は「文書が存在するかどうかを明らかにすれば、内容を推知される可能性がある」として、控訴を退けるよう求めました。