2000万円の“金塊詐欺”未遂 被害に遭いそうになった女性が犯人の手口を語る 愛知県内で被害相次ぐ“金塊詐欺”の手口とは…
被害に遭いそうになった女性が犯人の手口を話しました。
女性:
「相手は警察だから相手は従うしかないなという感じで」
女性の息子:
「午後2時か3時ぐらいに電話かかってきて “えらい目にあった”って」
離れて暮らす息子と一緒に当時のことを話してくれた名古屋市に住む80代の女性。
被害に遭いそうになったのは“金塊詐欺”。
今年8月、自宅に突然「あなたの名義で高額商品が購入されています」という1本の電話がかかってきたといいます。
しかし身に覚えがないと伝えると別の連絡先を教えられました。
被害に遭いそうになった80代女性:
「(ビデオ通話で)逮捕しますという紙が映っていたんです。携帯の向こうに。“あなたはそこの一味じゃないですか?”と言われて段々追い込まれていくというか」
警察官を名乗る男に、電話からLINEに誘導され、起床時間や就寝時間まで報告するよう指示されたといいます。
その後…
被害に遭いそうになった80代女性:
「預金を明示してくださいと言われて、金にかえたいのでと言われたので」
女性は疑問を持つ余裕もなく預金2千万円を金にかえるため貴金属店へ。
このとき対応した店員は、女性の様子に違和感を覚えたといいます。
対応したスタッフ:
「2000万円分買うんだったら、グラム数を100 グラム単位にしてとされる方が多い。金額が大きい割にはとにかくグラム数お任せというのと、あとは店と外の出入りを何回もされてた」
店に来てから、何度も外で電話を繰り返す女性。スタッフが困っていることがないか聞いてみると。
対応したスタッフ:
「“LINEで指示をされていて”と言っていて、私が見たのは“まだお店ですか?”というメッセージでしたね」
女性は、切羽詰まった様子で、「誰にも言うなと言われた」と話したといいます。そこで…
対応したスタッフ:
「もともと警察が持ってきていた、ラミネート(注意喚起)があったので」
書かれていたのは現金を金塊にかえさせる特殊詐欺の手口。
警察によると、過去には相手からの指示で自宅の玄関に金塊を入れた紙袋を置き、鍵をかけないようにして持ち去られる被害があったということです。
スタッフの声かけで被害を免れた女性。
被害に遭いそうになった80代女性:
「これからの私の人生の生活費だったものがなくなってしまえば生活できなくなるなと思うから、怖かったですね」
去年までは愛知県内の発生はなかったという金塊詐欺被害。
今年7月以降、4件発生していて被害額は計5600万円にのぼるということです。
愛知県警は、“警察が現金を金塊にかえさせることはない”と注意を呼び掛けています。