「サンタ衣装」泥棒犯行の瞬間 3日後再び現場に…まさかの結末 愛知・豊川市
防犯カメラに映る人物の手にはサンタの衣装。店にあったものを持ち去る瞬間がとらえられていました。クリスマスの飾り付けを狙い盗んでいった人物。その数日後、再び店を訪れたというそのワケは…。
モアイ像のサンタクロースが出迎えてくれる愛知県豊川市内のバーべーキュー場「バンブーズ」。
12月15日午前9時半ごろ。バーベキュー場の脇にゆっくりと停車した一台の車。
降りてきたのは白いフードを被った1人の人物です。
“モアイサンタ”へ近づくと、何かを引きちぎり、車の中へ。
被害にあった 竹内一八さん:
「クリスマスを感じられる装飾を施していたが、取られてしまった。小学生がいつも登下校で通っていて、サンタの衣装とかを喜んでいたのに… 」
フードの人物が盗んだのはサンタクロースの帽子と靴。
さらに、敷地内に入ると…、盗みを見られていないかの確認でしょうか。
フードの人物:「ここの人?モアイいいな」
バーベキューをしていた人に声をかけます。慌てた様子はありません。
被害にあった 竹内さん:
「(客に)『実は盗まれちゃって』と言うと、『えっ、あの方泥棒だったんですか』って」
次にフードの人物が向かった先は隣接する開店前のクレープ店。
持ち出したのはなんと、サンタクロース!
“子どもたちを喜ばせたい”とクレープ店の店主が手づくりでつくったものでした。
被害にあった 西川義明さん:
「サンタの中に入っていた胴体と段ボールの手、無造作に放りなげてあった」
そのまま引きずると、段ボールだけを抜き取りサンタの衣装をトランクへ押し込みます。
そしてそのまま車に乗り込み走り去りました。
去年11月にオープンしたこちらのバーベキュー場。
今年から、クリスマスの飾り付けを始めた最中の出来事でした。
被害にあった 西川さん:
「こんなこと初めてだったので、軽い憤りを感じたのと、子どもの夢を壊すようなことをしてほしくないなと」
それから、3日後の18日、予想していなかった思わぬ展開が待っていました。
被害にあった 竹内さん:
「こちらが盗まれた実際の物です。犯人を名乗る方が、こちらの衣装とおわびのしるしを持ってこられて、『イベントがあって人に貸したい』とか足りないものがあって、借りてまた返せばいいと、すごく安直に考えてしまったと」
フードの人物が訪れて謝罪。盗んだ物を返し、新品の手袋と靴下をはかせた自作のサンタクロース人形などを持ってきたといいます。
被害にあった 竹内さん:
「最初は許せない気持ちはあったが、一生懸命こう作ってきてくれたことと二度と繰り返すことはないだろうなと、被害届は取り下げた」
オーナーは警察で受理された被害届は取り下げたということです。