愛知3区を地盤とする衆院議員・池田佳隆容疑者が、5年間で安倍派側からうけたパーティー券収入のノルマ超過分、約4800万円を記載しなかった「政治資金規正法違反」の疑いで逮捕された。

問題発覚後、雲隠れを続けていた池田容疑者。逮捕後に自民党愛知県連が開いた会見で、丹羽秀樹県連会長は「昨年末に池田議員から電話がありました。体調が芳しくない様子でした。「時期がきたらお話したい」とのことでした」と池田容疑者とのやりとりを明かした。

しかし、池田容疑者が雲隠れ中に「証拠隠滅」を図っていた疑いが浮上。関係者によると池田容疑者が「証拠になるものは消せ」と、虚偽記載に関する資料などの廃棄を秘書に指示していたことが分かった。

特捜部は池田容疑者と、同じく逮捕された政策秘書で会計責任者の柿沼和宏容疑者について、「具体的な証拠隠滅の恐れがある」と判断。また、自民党愛知県連では、逮捕を受け、池田容疑者を除名処分、愛知3区の支部長の職を解任した。

また、約4800万円の使い道について、自民党愛知県連・丹羽秀樹会長は「県連としては、３区支部内の公職者にヒヤリングなどを改めてしていく必要がある」と述べ、地方議員にも聞く方針を明らかにした。

議員逮捕という事態に発展した今回の裏金事件。この地方では、岐阜県の大野泰正議員が、池田容疑者より巨額の総額5000万円を超える裏金が指摘されている。関係者によると、特捜部は大野議員についても、立件の方針を固めているということだ。