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警察の個人情報収集は「違法」岐阜県に個人情報の一部抹消を命じる判決 名古屋高裁

2024年9月13日 23:58
警察の個人情報収集は「違法」岐阜県に個人情報の一部抹消を命じる判決 名古屋高裁

岐阜県大垣市の風力発電施設の建設をめぐり、警察が反対住民の個人情報を収集し、事業者に提供したのは違法などとした裁判の控訴審で、13日、名古屋高裁は、一審の判決を変更し、県に、個人情報の一部削除などを命じました。

この裁判は、大垣市などで計画されていた風力発電施設の建設をめぐり、 大垣警察署が、反対派住民の個人情報を 事業者に提供したことは違法だとして、大垣市の男女4人が県などに、個人情報の抹消や損害賠償を求めたものです。

おととし開かれた一審で、岐阜地裁は、県に対し、4人それぞれへの55万円の損害賠償の支払いを命じていました。

一方で、個人情報の抹消については、何を抹消するのか、特定されていないため、却下する、としていました。

その後、原告と岐阜県は、この判決を不服として控訴していました。

13日、名古屋高裁で開かれた控訴審で、長谷川恭弘(はせがわ・やすひろ)裁判長は、大垣署による、個人情報の収集・保有は違法だったとして、一審の判決を変更し、個人情報の一部抹消を命じました。

また、県に対し、4人それぞれに、一審の判決の倍額となる110万円の支払いを命じました。

裁判の後、原告と弁護団は「本判決を機に警察による個人情報の扱いを規制する立法の実現を切望する」 などとする声明を発表しました。

岐阜県警は、判決を受け、「判決内容を検討した上で、今後の対応を決めさせていただきます」とコメントしています。

    中京テレビのニュース