日本国内でベトナム人から依頼を受けベトナム通貨をベトナム国内に送金するなどして「地下銀行」を運営したとして34歳の日本人の男が逮捕されたことがわかりました。

銀行法違反の疑いで逮捕されたのは、千葉県野田市に住む34歳の男です。

捜査関係者によりますと男は、仲間と共謀し去年3月から9月にかけてベトナム人の男女3人から日本円をベトナムにいる親族らに送金する依頼を受けて、3人からあわせて現金およそ110万円を受け取った上、ベトナムにいる3人の受取人に対して、ベトナム通貨のおよそ1億8000万ドンを送り無許可で銀行業を行った疑いがもたれています。

男は知人の紹介などを通じて、複数のベトナム人から送金を請け負っていたとみられています。

男は、不正な送金依頼を受けて集めた金などで、日本国内にある2つの水産卸売会社で魚介類を購入してベトナムに輸出していて、現地にいる男の仲間がそれらを高値で販売しその差額などで利益を得ていたとみられます。

水産会社に入金された金は、2年間で1億3000万円ほどにのぼるということです。

また、男は日本でベトナム食材店やベトナム料理店を経営しているということで、警察は男が自身のベトナム人コミュニティを利用して同様の犯行を繰り返していたとみて調べるとともに、組織的な背景を調べる方針です。