警部が運転…猛スピードで走る公用車が追突事故 被害者は事故後の対応に怒り 静岡・袋井市
静岡県で猛スピードを出していた警察の公用車が追突事故を起こしました。車を運転していたのは男性警部で、追突された男性は、この警部の事故後の対応に怒りをあらわにしました。
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先月30日、事故の瞬間を捉えたドライブレコーダーの映像に映っていたのは、猛スピードで走ってきた車が勢いよく追突する様子です。追突された車は180度回転してしまいました。
事故が起きる直前には、時速30キロほどで走る被害者の車の後ろに、車間距離をあけて走ってくるグレーの乗用車が。
減速したのでしょうか? 車の姿は一度見えなくなりますが…突然、速度を上げたかと思うと、そのままの勢いで追突。さらに映像を確認すると、車がブレーキを踏んで減速する様子はなく、2度追突していました。
先月30日、静岡県の片側1車線の道路で起きたこの事故。実は、この追突した車は警察官の公用車で、運転していたのは袋井警察署の男性警部でした。
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追突された車の運転手が当時の衝撃を語りました。
追突された男性(20代)
「ものすごいスピードで走ってきてブレーキもなしで突っ込まれ、2回も突っ込まれ、外壁にぶつかりとまった。死を覚悟するというか、死んだかもしれないという衝撃はあった」
男性は軽いケガをし、車は廃車に。事故の後、急いで車から降りたといいますが、事故を起こした男性警部はしばらく車を降りず。
追突された男性(20代)
「ずっと電話をしていた。僕に声をかけたのは15分くらいたってから」
声をかけられたのは、事故から約15分がたってからだったといいます。その後、相手が警察の幹部と判明し、この事故後の対応に怒りを感じたといいます。
追突された男性(20代)
「警察の方なので事故にも慣れているし、人命を第一優先してくれなかったのは怒りを覚える」
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この事故について専門家は…
元千葉県警交通事故捜査官 熊谷宗徳氏
「ずいぶんその(事故)前に、大幅に減速して車間距離があいている」
──通常の踏み間違い事故だと、手前で大幅に減速することはあまりない?
元千葉県警交通事故捜査官 熊谷宗徳氏
「その通りで(通常は)減速しようとしてブレーキとアクセルを踏み間違えるので、(減速して)そこから踏み間違えるのは現実的に考えにくい」
袋井警察署は事故の原因を調べるとしたうえで、「職員に対する指導を徹底します」とコメントしています。
(2月4日放送『news zero』より)