国連の会見うけジャニーズ事務所「ご見解を厳粛に受け止める」
企業の人権上の取り組みについて調査するため来日していた国連人権理事会の作業部会が、会見を行いました。ジャニーズ事務所の性加害問題について調査を行ったと明らかにし、「深く憂慮すべき疑惑が明らかになった」と述べました。
国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会は4日に会見を行い、ジャニーズ事務所の性加害問題についても調査し、ジャニーズ事務所の代表者とも面会したことを明らかにしました。
「ビジネスと人権」作業部会 ピチャモン・イェオファントン氏
「被害者との面談では、タレント数百人が性的搾取と虐待に巻き込まれるという、深く憂慮すべき疑惑が明らかになった」
また、事務所の「心のケア相談窓口」についても、「相談したい被害者への対応が不十分だとする報告もある」などと指摘しました。
元所属タレントで結成した「当事者の会」のメンバーは別室で会見を聞き、涙を流す場面もありました。
ジャニーズ性加害問題当事者の会・平本淳也代表
「ただ大きな一歩、とてつもない大きな一歩」
ジャニーズ性加害問題当事者の会・二本樹顕理さん
「非常に強い口調で、ジャニーズ事務所を名指しで切り込んでくださったと思う」
このあと、「当事者の会」のメンバーも会見を行い、「国連が被害者の声を熱心に聞いて気持ちをくみ取ってくれた」などと語りました。
国連の作業部会の調査報告書は、来年6月に人権理事会に提出される予定です。
一方、ジャニーズ事務所は国連の会見を受けて、「ご見解を厳粛に受け止め、被害を申告されている方々と真摯(しんし)に向き合い、丁寧に対話をさせていただきたい」とコメントしています。
また、今月末ごろにも外部専門家による「再発防止特別チーム」の提言を受け取る見通しだとして、提言を受けたあと、できるだけ早く会見を開き、今後の事務所の取り組みについて説明すると発表しました。