迫り来る“第8波” 感染者急増…北海道では病院で「クラスター」相次ぐ
11日、新型コロナウイルスの新たな感染者は、全国で7万4093人と発表されました。迫り来る“第8波”。全国で感染が再拡大する中、これから迎える忘年会にも異変が起きています。また、感染者が急増している北海道では、医療現場にも影響が及んでいます。
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東京・新宿区にある飲食店では、間もなく迎える忘年会シーズンを前に今年、ある変化がみられるといいます。
エビスコ酒場 店長
「例年ですと、12月から忘年会のキャンペーンやっているんですけど、今年は2週間早めて11月の後半から始めてます」
この店では、前日までに4人以上で予約すると、料理を一品無料でサービスしています。今年は例年より2週間、早めたといいます。
エビスコ酒場 店長
「お客さんから『今年、うちの会社は忘年会を11月にやるよ』っていう声を聞いて、12月に第8波が来るんじゃないかという、そういう危惧されている会社があるみたいで」
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迫りつつある“第8波”。
11日、開かれた政府の新型コロナ対策分科会では、改めて“全国的に増加傾向にある”と指摘しました。
後藤茂之経済再生相
「新型コロナの感染状況につきましては、現在、新規陽性者数が全国的に増加傾向となっており」
東京都では11日、新たに7899人の感染を確認。先週の金曜日(4日)に比べて4801人増えました。また、全国でも7万4093人と、先週の金曜日(4日)と比べて3万9963人増えています。
中でも感染者が急増しているのが、11日に7911人の感染を確認した北海道です。感染急拡大の影響は医療の現場にも及んでいました。
旭川医療センター 木村隆院長
「患者数そのものをある程度制御する方向で、そろそろ動いていかないと、医療としてはなかなか厳しい」
旭川市では8日、感染者数が過去最多を更新。病床使用率は70パーセントとなっています。この病院では20床中11床が埋まり、病床の数にはまだ余裕があるといいますが、懸念されるのが医療従事者の感染です。
旭川医療センター 木村隆院長
「現時点でも20人ほど自宅待機せざるを得ない状況で、なんとか外来と病棟の機能を維持できているけれど、もう10人増えると何かしらの制限をかけないと回らない」
すでに医療従事者の感染が深刻になっているところもありました。釧路市にある市立釧路総合病院では大規模なクラスターが発生し、10日午後4時時点で109人が感染しているということです。函館市の市立函館病院でも132人が感染するクラスターが発生し、11日朝から感染症病棟が閉鎖されています。
こうした中、北海道の観光地、小樽にあるホテルに話を聞きました。
ホテルノイシュロス小樽 里舘忠幸宿泊支配人
「緊急事態宣言が出たときから比べれば、キャンセル数は比較的穏やかな感じ」
今のところ、“感染拡大による影響はさほど出ていない”と話します。ただ――
ホテルノイシュロス小樽 里舘忠幸宿泊支配人
「お客さまいらっしゃってからの商売なので、お客さまが来なくなると厳しい」
今後も感染拡大が予想されるため、不安は大きいということです。