【独自】関東で相次ぐ強盗事件の「リクルーター役」か 26歳の男を逮捕 一連の事件で職業安定法違反容疑での逮捕は初 埼玉県警など
関東で相次いでいた一連の強盗事件をめぐり、埼玉県警などは新たに、大阪府茨木市に住む、韓国籍の原本康平こと白康平容疑者(26)を職業安定法違反の疑いで逮捕したことが、捜査関係者への取材で分かりました。白容疑者は、関東で相次いでいた一連の強盗事件の「リクルーター役」とみられています。
捜査関係者によりますと、白容疑者は2024年9月、仲間と共謀のうえ、SNS上で「運ぶ仕事」「気になる方連絡ください」などと闇バイトに勧誘する投稿を行い、投稿に応募してきた渡辺陸被告(25)に闇バイトに加担するよう職業を紹介した疑いがもたれています。
渡辺被告は白容疑者から紹介された仕事を受けるため、秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」で指示役と連絡をとるようになりましたが、その指示役とは連絡がつかなくなったということです。
その後、渡辺被告はインターネットの掲示板から別の指示役に接触し、2024年9月に発生したさいたま市の強盗致傷事件に実行役としてかかわり逮捕・起訴されました。
この際、渡辺被告が白容疑者から紹介され接触した指示役のアカウント名は、この強盗致傷事件の別の実行役の指示役と同じアカウント名だったということで、白容疑者はこの強盗致傷事件の指示役グループとも「リクルーター役」としてつながっていたとみられています。
警察が「リクルーター役」の闇バイト募集について、職業安定法が禁じる「有害業務に就かせる目的の労働者募集」にあたると判断し逮捕するのは、2024年関東で相次いだ一連の強盗事件の捜査で初めてのケースとなります。
埼玉県警などは、白容疑者の身柄を大阪府内から埼玉県内の警察署に移送して本格的な取り調べを行うとともに、指示役などの解明についても引き続き、捜査を進める方針です。
■2024年9月に発生したさいたま市西区の強盗致傷事件とは…
この事件は2024年9月、さいたま市西区にある民家に4人組の男が押し入り、高齢の親子を粘着テープで縛るなどしてケガをさせ、現金やクレジットカードなどを奪って逃走したものです。
埼玉県警はこれまでに
▼渡辺陸被告(25)
▼飯野夢真被告(21)
▼岩元一騎被告(27)
▼矢作雄馬被告(34)
といった、強盗の実行役や被害品の回収役などあわせて6人を逮捕していました。
捜査関係者によりますと、実行役の中には「ホワイト案件」というSNSの投稿にアクセスした者もいたということです。
この事件は埼玉県警や警視庁、神奈川県警、千葉県警が設置した合同捜査本部がコアターゲットとしている事件の一つで、合同捜査本部は今後も指示役の検挙に向け捜査を進める方針です。