東電強制起訴 検察官役の指定弁護士が上告 旧経営陣3人、1審に続き2審も無罪
福島第一原発の事故をめぐり、強制的に起訴された東京電力の旧経営陣3人について、検察官役の指定弁護士は24日、1審に続き3人を無罪とした2審判決を不服とし、最高裁に上告しました。
東京電力元会長の勝俣恒久被告ら旧経営陣3人は、原発の敷地の高さを超える津波を予測できたにもかかわらず対策を怠り、原発事故で避難を余儀なくされた病院の入院患者らを死亡させた罪などで、強制起訴されています。
2審の東京高裁は先週、1審の東京地裁に続き3人を無罪としましたが、検察官役の指定弁護士は24日、2審判決を不服として最高裁に上告しました。
東京高裁は判決の中で3人について、「10メートルを超える津波が襲来する現実的可能性を認識していたとはいえない」としました。
また、事故を防ぐために原発の運転の停止義務があったかについては、「電力事業者は漠然とした理由では運転を停止できない立場にある」と指摘していました。