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3歳までは「選択的テレワークを努力義務に」――厚労省の研究会が提案 “100人100通りの働き方”を選べるIT会社も

2023年5月31日 10:17
3歳までは「選択的テレワークを努力義務に」――厚労省の研究会が提案 “100人100通りの働き方”を選べるIT会社も

厚生労働省の研究会で30日、仕事と育児の両立支援に関する報告書案が示されました。テレワークを選択できる環境づくりなどが提案されています。勤務場所や時間を選べる会社の制度を使い、テレワークで仕事と育児を両立している男性を取材しました。

■2児の父、平日の夕方から育児に奮闘

1人を抱っこして歩いていると、もう1人の子どもが「パパ! 手をつないで帰りたい」とせがみます。2歳と0歳の2人を育てる共働き家庭の森信一郎さん。保育園の送迎に加えて、家に帰るとすぐさまミルクの準備にかかります。

都内のIT会社に勤め、通勤に往復2時間かかるという森さん。平日の夕方から育児もしっかりできる背景には、テレワークがあります。

■同僚「働く時間や場所を選択できる」

新型コロナウイルスが落ち着いた今も、自宅からのテレワークを続けている森さん。出社するのは月に1回ほどだといいます。

森さん
「通勤で(時間を)とられないというのは本当ありがたくて。子育てしながら仕事もしながらなんで、炊飯器セットしたりとか、ちょっとした隙間でそういうことができます」

森さんが勤める「サイボウズ」では、「100人100通りの働き方」をテーマに、社員全員が個人の事情に応じて勤務時間や場所を選べる制度が導入されています。

森さんの同僚は「全ての同僚が働く環境、時間や場所を選択できている。自分が何かあった時も助けてもらえるっていう、そういう関係性が築けている」と話します。

■勤務時間を短縮せずに両立するには?

こうした仕事と育児などの両立について、厚生労働省の研究会で30日、支援に関する報告書案が示されました。

その中では、子どもが3歳になるまではテレワークも選べる制度を企業の努力義務とすることなどが提案されています。

就業時間中は子どもを保育所などに預けることを前提としていて、その上でテレワークを行いやすい環境をつくることで、子どもの送迎などがあっても勤務時間を短縮せずにすむなど、育児と仕事の両立を目指すものです。 

誰もが気兼ねなく、自分の働き方を選択できる取り組みについて森さんは「『こういう働き方をしよう』って選べています。(働き方の)選択肢が増えるというのは、とてもいいことかなと(思います)」と言います。

(5月30日『news zero』より)

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