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脳が活性化? 広がる「eスポーツ」シニアも夢中

2022年4月20日 20:37
脳が活性化? 広がる「eスポーツ」シニアも夢中

ゲームをスポーツ競技の1つとした「eスポーツ」。子供からシニアまで、楽しむ方が増えています。eスポーツが高齢者に与える影響について、専門家は「ゲームを楽しむことや相手と競うことで、脳が活性化し、認知機能を高める期待がある」と分析しています。

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20日、最大規模のeスポーツを楽しめる施設「RED°TOKYO TOWER」が、東京タワーに新たにオープンしました。

床と壁がゲーム画面になっていて、計算問題などで正解数を競う「頭と体を使ったゲーム」や、リアルの動きが連動するゲームなど、約30種類のゲームが体験できます。

東京eスポーツゲート 代表取締役社長 原康雄さん
「ご高齢の方も楽しめるゲームもあるはずだと思うので、そこも含めてeスポーツだということで広げていきたい」

さまざまなジャンルのビデオゲームをスポーツに見立てる「eスポーツ」。中には、優勝賞金が1億円を超える大会も開催され、年齢や性別を越えて盛り上がりを見せています。

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2021年12月、さいたま市に誕生した「シルバーeスポーツジム」では、ゲームに熱中する女性がいました。

「あっ離れちゃった。だめー。あっ大丈夫。」

――年齢は?

「81、81!」

実はこの施設、遊べるのは55歳以上のシニアのみです。畳が敷かれた部屋には、ゲームがずらりと置かれており、1時間500円で楽しめます。ゲーム好きの高齢者の憩いの場となっています。

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eスポーツが高齢者に与える影響について、専門家に聞きました。

eスポーツを研究する筑波大学スポーツ脳科学 松井崇助教
「認知機能を高めたり、維持したりすることにつながることが非常に期待できる」

ゲームを楽しむことや相手と競うことで、脳が活性化し、認知機能を高める期待があるということです。

一方で、健康や認知症の防止だけでなく、「孫に一目置かれる存在」を目指して、eスポーツを行うシニアたちがいます。

それが、秋田県を拠点とするシニアeスポーツチーム「マタギスナイパーズ」です。メンバーの平均年齢は68歳。プロを目指し、週5日でトレーニングを行っているということです。

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さらに、子供向けには、ある活用方法が出てきています。

記者
「教室で、子供たちがゲームをしていますね」

キティインターナショナルスクール二子玉川WESTでは、今月から英会話教育の教材にeスポーツを導入しました。その狙いは――

キティインターナショナルスクール取締役・保育士 ジェダイ内藤さん
「eスポーツの熱をそのまま英語教育に生かしたり、国際教育に生かしたら、とても素晴らしい成長が見られると確信できたので(取り入れた)」

教室に通う子供たちは、「英語も学べるし、ゲームも学べて楽しい」「英語でやる楽しさが味わえる」と話します。

ただ、ゲームのやりすぎには注意していて、1日1時間までと決めているということです。