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“開かずの扉”は再び開くか 一貫して無実訴える男性 2回目の再審請求、福井女子中学生殺人事件 23日に司法判断

2024年10月22日 19:22
“開かずの扉”は再び開くか 一貫して無実訴える男性 2回目の再審請求、福井女子中学生殺人事件 23日に司法判断
事件現場で手を合わせる前川さん=10月17日、福井市内

袴田巌さんの無罪判決で注目が集まる再審、裁判のやり直し。福井でも38年前の殺人事件を巡って無実を訴え続ける男性がいます。司法の判断を前に、男性の今の思いを取材しました。

■前川彰司さん
「痛かっただろうなとか、苦しかったんだろうなと思うと、少なくとも来世・天国では苦しんだ分、楽に過ごしてほしい」

先週、福井市の市営団地の前で祈りを捧げていたのは、前川彰司さん(59)です。前川さんは1986年、この場所で起きた女子中学生殺人事件で懲役7年の有罪判決を受け、服役しました。当時から一貫して無実を訴え続ける前川さんは、事件から38年が経った今も現場に通い続けています。

■通行人の男性とのやり取り
「前川さんじゃないか?」「はい」
「そうかやっぱり。頑張ってくれな」「ありがとう」

前川さんは裁判のやり直しを求める再審請求を行い、一度は裁判のやり直しが決まりました。しかし…。

■記者リポート
「弁護士が出てきました。不当決定と書かれています。再審・裁判のやり直しは取り消されました」

名古屋高裁は2013年、検察側の異議を認め、再審開始の決定を取り消しました。

■前川彰司さん
「悪夢やったね…、悪夢。目の前真っ暗というか。望みを絶たれたというか。悪夢やった。司法に対する無常さ、壁の厚さを感じた」

前川さんはおととし、2回目となる再審請求を行いました。弁護団は「事件の夜血の付いた前川さんを見た」と目撃証言をした男性が当時、警察官から「証言すれば、薬物事件については見逃す」といわゆる“取引”を持ち掛けられていたことを有力な新証拠の1つとして主張しています。

■前川彰司さん
「無実を晴らしたいというのはもちろんそうですけど、真実を貫きたいのが一番自分の心の中にある。それは自分は殺してない事件とは無関係」

一度は閉ざされた“開かずの扉”は再び開くのか。あす(23日)、司法が判断を下します。

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