北陸新幹線開業の初の大規模コンベンション リピーター獲得へ“おもてなしの試金石”
JR福井駅の新幹線改札から続々と出てくるスーツの集団は、県内初開催の「全国経済同友会セミナー」の参加する人たちです。
北陸新幹線が開業したばかりのタイミングでの開催は、魅力をPRしリピーターを獲得するための絶好のチャンスとあって、おもてなしにも熱が入ります。
まずは「食」で心を掴みます。
ハピテラスには福井のソウルフードの焼き鳥やソースカツ丼、それに名店の職人が作るおろしそばなどイチオシのローカルグルメが7つのブースに並びました。
セミナー開始前のランチタイムには、舌が肥えた経営者をうならせました。
宮城の参加者は「サバは有名でそばもおいしい」と舌鼓をうっていました。
福井駅から1.5キロ離れたセミナー会場までは、45人乗りのシャトルバス10台を手配して目的地までの足も確保しました。
また、セミナー会場からホテルまでの移動はえちぜん鉄道と福井鉄道の協力で、専用の臨時便を4本走らせてチケットを配りました。
静岡の関係者は、「シャトルバスというのはこれまで(同友会で)ないです」と述べたうえで、会場までの配慮に感謝していました。
さらに手ぶらで観光を楽しんでもらうため、ホテルまで荷物を届ける宅配ブースをセミナー会場や駅前のあわせて3か所に設けました。
こうしたおもてなしの準備は、県内の経営者らが1年がかりで用意しました。
福井経済同友会の東山清和専務理事は「会社の経営者でありインフルエンサーですから、それぞれに地元に帰ってどれだけ福井のことを広めてもらいたい」と話し、会社の慰安旅行などでリピーターの確保につなげたいと強調しました。
全国から集まった経営者などに福井への好印象というお土産を。
新幹線開業後の初めての大規模イベントとなったセミナーは、今後のおもてなしの試金石になりそうです。