敦賀駅での乗り換え問題 戸惑いの声相次ぐ「不便、分かりにくい」 北陸新幹線開業で検証
北陸新幹線開業に伴う大きな変化が、これまで特急1本でつながっていた関西・中京方面への乗り換えです。3階建ての広い敦賀駅で、初めて乗り換えをした利用客からは戸惑いの声が相次ぎました。(3月19日)
■リポート・髙島隆平記者
「現在、出発時刻の7時5分です。現在も客が乗っている姿が確認できます」
新幹線が開業した16日。敦賀駅では、新幹線・つるぎの到着から8分後に、大阪行き始発のサンダーバードに接続する予定でしたが、結局 3分遅れて午前7時8分の出発となりました。
ずらりと並ぶ改札口を多くの人が行き交う敦賀駅。北陸新幹線の「当面の終着駅」となり、関西や中京方面へ向かう際には乗り換えが必要となりました。
敦賀駅は3階に新幹線ホーム、2階に乗り換え改札口、1階に特急列車のホームがあり、JR西日本はスムーズな乗り換えに向けて、サンダーバードとしらさぎで色分けした号車ごとの案内表示を設けた他、しらさぎの停車位置を当初の想定より3両分米原方面にずらしました。サンダーバードの利用客と分散させる狙いです。
■利用客
「京都で(住んでいて)、妻の実家が福井なのでしょっちゅう来てたんですけど。乗り換えなきゃいけないというのは不便かな。早くつながってほしい。京都・大阪までつながってほしい」
「敦賀だと思ってなめてた。分かりにくい」
予定していた列車に乗ることができなかった男性も。
■乗り遅れた男性
「8時7分の予定だったけど間違えた、ホーム。駅員さんに切符をチェンジしてもらう」
時間帯によっては、在来線から新幹線、新幹線から在来線と、双方に乗り換えが発生し混雑するケースも。これまで特急で1本だった関西・中京方面の利用客からは戸惑いの声も聞かれました。
■利用客
「一便(間隔を)離した。直接だと(乗り換えに)8分しかなかったので。30分余裕を持って福井の方へ帰ってきた。大阪からは不便になりますね」
「乗り継ぎ、乗り継ぎで来なきゃいけないのがちょっと…。米原まで新幹線が来てくれるのが非常にありがたい」
「金沢から敦賀までは早い。でも、敦賀から関西・中京に行くときにちょっと不便。敦賀駅は結構時間がかかる感じがする、慣れるまでは」
JR西日本では現在、誘導する駅員の数を増やして対応していますが、今後は状況を見ながら駅員の配置を検討することにしています。
新幹線開業に伴って新たな課題となっている関西・中京方面への乗り換え。今後は 大型連休や帰省ラッシュなどの繁忙期にスムーズに乗り換えができるかどうか。検証と改善が求められます。