まるで夜景スポット? 「足羽川ダム」工事現場の夜の見学会 2029年度完成目指す
池田町で建設中の足羽川ダムは、2029年度の完成を目指して24時間体制で工事が進んでいます。夜景スポットのように煌々と照らされる山あいの工事現場では、昼夜を問わずダム本体用のコンクリートを流し込む打設工事が進んでいます。
20日は夜の見学会が初めて開かれ、建設に伴って地区を離れた人や周辺住民が招かれました。コンクリートを積んだ巨大なバケツが空中を行き来する様子に参加者からは「ジップラインみたいや」との感想もあがりました。
■職員の説明
「あのライトが光っているところまで水が溜まる」
完成後の高さは福井駅前のハピリン(福井市)とほぼ同じ96メートル。非常時のみ水を貯める流水型ダムとしては日本一の規模で、貯められる水の量はサンドームふくい(越前市)100杯分に相当します。近くで建設されている導水トンネルと合わせて、福井豪雨と同じ量の雨が降ったとしても足羽川の水位を0・9メートル下げることができるということです。
■見学者
「夜こんなに明かりが瞬いているんだなとすごくきれい」
■見学者
「昼の見学はしたことあるが夜は初めて。すごく幻想的。夜通しこうして働いてダムの工事が進んでいって、これが防災に繋がるといいと思う。いま災害って全国至るところにあるし、洪水の心配をしなくていいだけでメリットがある」
■藤原記者リポート
「この工事現場、真昼のように明るいという特徴に加えてもう一つ気になるのが、あらゆるところで水を撒いているところ。セメントは水と反応して固まるということで常に水を撒いて硬さを強化している」
現場では近くの部子川から引いた水を1時間あたり200トン撒いています。コンクリートの打設工事は全体の3割ほど進んでいて、2024年度中に5割が完了する予定です。
■足羽川ダム工事事務所 神後雅文副所長
「ダムのコンクリート打設の最盛期となっていて、なかなか夜間の現場を見ることができない。そういった理由で企画した。災害が激甚化・頻発化している中で一刻も早く完成できるよう職員一同力を合わせていきたい」
足羽川ダム建設事務所では夏以降に一般向けの夜の見学会を計画しているということです。