2隻とも見張りを怠り衝突 美浜町 遊漁船衝突死傷事故で報告書
去年3月、美浜町の沖合で遊漁船同士が衝突し、釣り客1人が死亡した事故について、運輸安全委員会は、双方の船長が、進行方向の見張りを怠り、接近に気付かなかったことが原因だと結論付けました。
この事故は、去年3月15日に、美浜町の早瀬漁港の沖合で、釣り場に向けて出港した遊漁船「新漁丸」と、帰港しようとしていた遊漁船「Sea Brabo」 が衝突したものです。
この事故で、新漁丸に乗っていた60代の男性釣り客1人が死亡したほか、新漁丸のほかの釣り客2人も重軽傷を負いました。
運輸安全委員会が29日に公開した調査報告書によりますと、新漁丸の船長は携帯電話の会話に気が向き、正面の見張りを怠っていたほか、Sea Braboの船長も前方に航行の支障となる船はいないと思い込み、死角が生じた状態で航行を続けました。この結果2隻が互いの存在に気付かず衝突したと指摘しています。
運輸安全委員会は再発防止策として、日頃から慣れている海域であっても、常時適切な見張りを行うよう呼びかけています。