年代測定精度を「10倍アップ」へ 水月湖「年縞」堆積物を12年ぶり本格的に分析
三方五湖のひとつ水月湖で採取した「年縞」と呼ばれる堆積物から葉っぱの化石を取り出す作業が進められていて、年代測定の精度が大幅に向上することが期待されています。
若狭町にある立命館大学古気候学研究センター福井研究所では、今月10日から年縞博物館のほか、立命館大学や東京大学が共同で、年縞から葉っぱの化石を取り出す作業を進めています。
3万年から5万年前の地層のサンプルを使い、葉っぱに含まれる炭素の量を調べることで、年代測定の「ものさし」に活用します。
貴重な年縞を崩しながら堆積物を本格的に分析するのは2012年以来12年ぶりということです。
東京大学総合研究博物館 大森貴之研究員
「今回のプロジェクトで、精度が10倍向上して、次世代の研究を開く大きな手がかりになるのではと考えている」
今回の分析から特に気候変動のメカニズムの解明に期待がかかっています。