恐竜博物館行きに専念 新感覚XRバス「WOW RIDE」 外国人観光客にも人気、案内は3か国語に対応 一乗谷コースは運行終了
仮想現実を取り入れた新感覚バス「WOW RIDE」は、一乗谷に向かうコースの運行を終了し、今後は恐竜博物館行きに専念します。人気の恐竜博物館行きは、意外な客層から支持されているようです。
JR西日本などが去年6月から運行している新感覚XRバス「WOW RIDE(ワウ ライド)」。車窓や天井のモニターに仮想現実を駆使した映像を流し、これまでにない移動時間を演出します。
■東京から新幹線で来た利用客
「バスで長い時間乗るので、飽きない工夫がしてあると。インターネットで見て。乗りたいなと思った」
バスはすべて福井駅出発で、恐竜博物館行きは毎日5往復前後を運行しています。博物館に向かうバスには意外な人たちも乗車していました。
■乗客
「(Q.どこから?)シンガポール。とても面白そうだし、子どもが恐竜が好きだから」
バスの中で流れる音声は3か国語に対応。英語・中国語・韓国語の中から選んでイヤホンで聞くことができ、外国人の利用につながっています。
■シンガポールから
「とても面白かった。アニメーションも多くて、子どもにとっても魅力的」
■アメリカから(子ども)
「ハッピー。恐竜たち。かっこいい」
■アメリカから(親)
「とても楽しかった。子どもたちも気に入って楽しんでいた」
■JR西日本 地域共生部 内山興担当部長
「11月ごろから国内もそうだが、浸透してきて急激に客が増えている。今後は台湾や香港、欧米の人も増えているので、そこに向けて情報発信を強化したい」
一方、一乗谷朝倉氏遺跡行きは土日と祝日に1往復運行していますが…。
■JR西日本 地域共生部 内山興担当部長
「一乗谷方面は1日あたりにすると10人もいっていないところがほとんど。0人の日も多かった」
JR西日本によりますと、去年6月の運行開始から半年間に乗車した2万人のうち、97パーセントが恐竜博物館方面行き。利用が偏っていることから、2月からは一乗谷朝倉氏遺跡行きは終了し、コースを一つに絞ります。
また、新年度からは貸し切り運行にも力を入れる方針で、インバウンド客の空港への送迎や遠足での利用も検討しています。手探りの1年目から飛躍の2年目に。新感覚の観光の足は需要を見極め、さらなる利用増加を目指します。