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家計への負担ずしり コメの価格、年明けから再び上昇の恐れ 流通現場で起きる“争奪戦” 品薄状態は解消も…、卸売業者「天井知らず」

2024年12月17日 18:59
家計への負担ずしり コメの価格、年明けから再び上昇の恐れ 流通現場で起きる“争奪戦” 品薄状態は解消も…、卸売業者「天井知らず」
新米の流通で品薄状態は解消=17日午前10時、大野市内

「令和のコメ騒動」とも呼ばれたこの夏のコメ不足。新米の流通で品薄は解消されたものの、店頭では依然として高値が続いています。こうした中、年明けから再びコメの価格が上がる恐れがあり、家計への影響が懸念されます。

■リポート 吉岡弘起記者
「コメの価格は、コシヒカリ10キロで去年より2倍近くアップしています。また、割安感のある銘柄は品薄となっています」

大野市内の食品スーパーでは17日現在、主力銘柄のコシヒカリが並び、品薄状態は解消していますが、依然として高値が続いています。

■買い物客
「5キロで2000円いくらがおおかた。3000円ぐらいになった。つらいけど、お米食べないとあかんで」

収穫の時期が早いハナエチゼンは、コシヒカリが流通しますと例年は売れ残りますが、今シーズンは完売しました。

■かじ惣リブレ店 石田亮介店長
「コメの売れ方の傾向として、10キロのコメは単価が高く、3キロのコメの売れ方が少し伸びている。年内はコメの価格は現状維持で決まっている。(年明けは)上がる可能性が高いと思う。下がるという話は聞いていない」

この夏、店頭から姿を消した主食のコメ。去年の猛暑によるコメの不作が主な要因で、在庫の少ない時期には全国的に不足しました。新米の入荷とともに品薄状態は解消されたものの、今も価格の高止まりが続いています。

■福井精米 樋田光生社長
「卸間の価格がこの先上がっていく見通ししかない。この1か月間で1俵60キロ当たり5000円以上(値段が)上がっていて、かなり高騰している。天井知らずの状態で推移している」

流通の現場では今、コメを集荷するJAや民間業者の間で争奪戦が繰り広げられていて、平年の2倍近い高値で取り引きされているといいます。こちらの卸売業者では、小売店に対し、今月の出荷分から価格の改定を申し入れました。

■福井精米 樋田光生 社長
「物が足りていない。コメが足りていないのが原因。(小売店に)徐々に値上げをさせてもらいたいと、1~2割ほど値上げのお願いをしている状態」

また、来年の夏に向けての在庫不足も懸念されています。

■福井精米 樋田光生 社長
「品種によって異なるが、全体では6月ぐらいまでの在庫は持っているが、出荷量が前年の1.3倍ぐらいのペースで出ているので、6月まで持つか不安なところは正直ある」

価格の高止まりが続き、年明けには値上げも予想されるコメ。家計への負担がますます増えそうです。

最終更新日:2024年12月17日 18:59
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