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豪雨災害を乗り越えた只見線「世界一応援される鉄道へ」・福島

2024年10月1日 17:29
豪雨災害を乗り越えた只見線「世界一応援される鉄道へ」・福島

豪雨災害に見舞われたJR只見線が全線で運転を再開通してから1日で2年を迎えました。
新たなファンを獲得し地域を盛り上げようと沿線の地元では若い力も活躍しています。

1日、JR会津若松駅にやってきたのは、観光列車SATONO。
普段は、郡山から喜多方の区間などで運行していますが、JR只見線の全線再開通「2周年」を記念して、1日は特別に会津若松駅と只見駅の間を運行しました。

2011年の豪雨災害で鉄橋や線路が流され、一部区間が不通になったJR只見線。
2022年11年ぶりに全線で運転を再開すると、多くの観光客や鉄道ファンが只見線に乗車。

JR東日本によりますと昨年度の乗客数は会津川口駅と只見駅の間で 1日平均103人。
県や自治体などがつくる協議会は「2027年度に1日平均百人」という目標を掲げていましたが4年前倒しでそれを達成したことになります。

今後は、より多くのファンを増やすことがにぎわいづくりの鍵です。
この日、只見町で行われたのは、 駅舎に絵を描く「ウォールペイント」です。

絵を描いているのは、画家の吉田瑠美さん。
只見町もロケ地となり2024年大ヒットした映画「青春18×2 君へと続く道」で劇中に登場する壁画を手掛けた人なんです。

■画家・絵本作家 吉田 瑠美さん
「映画でまずここが舞台になったときから来てみたいと思ってたんですけど。いつか行きたいと思っていた切符をいただいたような気持ちでいた」

吉田さんも「いつか行ってみたい」と願っていた只見町ですが、今回、訪れるきっかけは別にありました。

■画家・絵本作家 吉田 瑠美さん
「メールでいただいたんですけれど、中学生の女の子からメールがきて嬉しくて」

そのメールを送ったのが只見中学校に通う2年生の角田 杏さんです。

■只見中学校2年 角田 杏さん
「メール送ってすごくいい反応をいただいて、今もう実際に描いてくれていると思うと本当に嬉しいし実現してよかった」

只見線の新たな見どころにしたい!
そんな思いで、吉田さんに制作を依頼したというのです。

実は、角田さん。只見線が豪雨災害に見舞われた2011年に生まれました。
全線で運転を再開したときには自転車ですべての駅を回って住民に只見線への思いを聞き、どうしたら只見線をもっとより良いものにできるか。

角田さんはいま、子どもたちが話し合う会議で活動しています。

■只見中学校2年 角田 杏さん
「只見線は地域の宝だと思うし、その只見線がもっと盛り上がったら地域ももっと盛り上がって只見町が有名な町になってくれるんじゃないかなと思って活動を続けている」

30年以上只見線の写真を撮り続ける写真家の星 賢孝さん。
こうした若い世代の力が只見線の未来のために欠かせないと話します。

■奥会津郷土写真家 星 賢孝さん
「この人たちを大切にして大勢育てばこの地域は私は活性化できると非常に喜んでいる」

若い世代の熱意が大きな力になり、只見線の新たな魅力が生み出されようとしています。

■只見中学校2年 角田 杏さん
「目標があるんですけど只見線が世界一応援される鉄道になるように活動をがんばっていきたい。世界中の人に認知してもらって1回は只見線に乗りに来てもらう、そういう列車を目指しています」

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