福島第一原発の中で起きた労働災害を、2次下請け会社の作業所長らと共謀し、所轄労働基準監督署長に提出しなかった疑いで、3次下請け会社などが書類送検されました。

労働安全衛生法違反の容疑で書類送検されたのは、3次下請け会社「株式会社YAMATO」と、その代表取締役、2次下請け会社の作業所長と現場監督の3人です。富岡労働基準監督署によると、2022年2月17日に福島第一原子力発電所構内で、3次下請け会社の「YAMATO」の従業員が階段で足を滑らせて右足首を骨折する労働災害が発生しました。この労働災害で従業員は休業2か月を要するケガをしましたが、「YAMATO」は、2次下請け会社の作業所長と現場監督と共謀し、富岡労働基準監督署長に労働者死傷病報告書を提出しなかった疑いが持たれています。その後、富岡労働基準監督署が事故を認知したことから、「YAMATO」は2023年11月15日に今回の事故の労働者死傷病報告書を提出しました。労働安全衛生法では、労働者が死亡または休業が4日以上必要な場合は遅滞なく労働者死傷病報告書を提出する必要があります。富岡労働基準監督署は3次下請け会社の代表取締役などの認否を明らかにしていません。