【速報】「着水や脱出の状況は」国の航空事故調査官2人が福岡入り 入院している3人に聞き取りへ

長崎県の対馬から福岡の病院に患者を運んでいたヘリが6日、壱岐島沖で転覆した状態で発見され、3人が死亡した事故で、7日、国の運輸安全委員会の2人の航空事故調査官が福岡市に入りました。
午後4時ごろ、福岡市で記者団の取材に応じ、病院に入院している3人と、運航管理の担当者に話を聞きたいと語りました。聞き取りの内容としては、どういう状況が発生したのかという情報を集めることと、機内にどのような状況で乗っていたか、脱出の状況について、容体を考慮しながら可能な範囲でインタビューしたいと話しました。
8日以降は運航会社の本社で、機体の整備状況、運航管理の状況を調査するとしています。
3人が死亡した事故について、再発防止につながるような事故原因と、着水の状況、どこからどう脱出したのか、どのくらいの時間がかかったのかを調査し、しっかりとした報告書を出したいと語りました。
ヘリの運航会社では、去年も事故が発生しています。これについては「1年もたたないうちに事故が発生したことについてはあまり良いことではないが、まったく違うものとして見た上で、管理体制など何か気がつくことがあれば検討したい」と述べました。また、去年の事故とは機種がまったく違い、搭乗者の運航経歴も違うので関連については考えていないとも述べました。
この事故は6日午後、長崎県の対馬空港から福岡市の福岡和白病院に向かっていた医療搬送用ヘリが消息を絶ち、長崎県壱岐市の沖合で転覆した状態で発見されたものです。
乗っていた6人のうち、86歳の女性患者と付き添っていた68歳の息子、34歳の男性医師の合わせて3人が死亡しました。
66歳の機長と67歳の整備士、28歳の看護師は意識があり、病院で手当てを受けています。海保は7日午前、聞き取りを行ったということです。
国交省によりますと、これまでのところパイロットが機体を制御できない状態だったことを示す情報はなく、緊急時に機体を浮かせるためのフロートは意図して使われたとみていて「墜落」ではなく「不時着水」とみられるということです。