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史上初の快挙!デフサッカーW杯で男子日本代表が準優勝 世界王者と互角の戦い

2023年10月9日 14:38
史上初の快挙!デフサッカーW杯で男子日本代表が準優勝 世界王者と互角の戦い

耳に障害のある選手たちがプレーするデフサッカーのワールドカップが7日(土)、マレーシアで行われました。男子日本代表が、史上初の決勝に臨みました。バリはやッ!は現地まで取材に行ってきました!

【音のないサッカー】

デフサッカーワールドカップには、イングランドやドイツなど19ヵ国が参加しました。障害の程度による不公平さを無くすため、選手たちはグラウンドに入る前に、補聴器を外すことが義務付けられています。

■岩浦ディレクター
「松元さん、どれくらい聞こえていますか?」
■日本代表・松元卓巳主将
「全然何も聞こえてない。唇を見て会話しています。」

デフサッカーは音のないサッカーとも言われます。選手たちは、手話やジェスチャーでコミュニケーションを取ります。

【自分を信じよう!】

決勝の相手は、耳に障害がある選手たちのスポーツの祭典、デフリンピックの2021年の優勝国、ウクライナです。日本はデフリンピックでは12位が過去最高順位です。

日本は序盤からウクライナゴールを攻めます。前半21分、一瞬の隙をつき、ペナルティエリアからシュートを放ちますが、これは相手キーパーにセーブされます。

試合が動いたのは、前半終了間際の前半43分でした。ウクライナがフリーキックを決めます。平均身長180cm超えのウクライナに、高さを生かしたヘディングで先制を許し、試合を折り返します。

■松元主将(ハーフタイム)
「厳しい試合になることは分かっていたでしょ。どれだけ自分たちの力を出せるかだよ。自分を信じよう!」

チームを鼓舞するキャプテンは、福岡県宇美町出身の松元卓巳選手です。代表歴はチーム最長の17年です。誰よりも日の丸を背負ってきた選手だからこそ、世界一へ強い思いがあります。

■松元主将(試合前日)
「人生の半分はデフサッカーに関わっているから、そのもの。今まで苦労をともにしてきた仲間や先輩にも恩返しができる。」

その強い思いがプレーに表れます。後半25分、ウクライナからカウンターを受け、日本、絶体絶命のピンチを松元主将のスーパーセーブで乗り切ります。

【世界王者相手に1点差に迫る】

■スタジアムの歓声
「ニッポン!ニッポン!」

日の丸を背負う選手たちの諦めないプレーに、スタジアムからは日本コールが湧き上がります。

その後、一点を追加された後半44分。サイドから切り返し、日本のシュートが決まりました。今大会7得点目となったエースストライカー、岡田拓也選手のゴールで、1点差に迫ります。

しかし、あと一歩及ばず、2対1で試合が終了しました。敗れはしたものの、デフサッカー男子日本代表は世界王者と互角の戦いを見せ、史上初の準優勝を勝ち取りました。

【人それぞれ得意なこと、苦手なことが】

■松元主将
「銀メダル!世界2位です。重いです。メダルはずっと欲しかったので、かけられた瞬間は悔しい気持ちもありながら、うれしかった。人それぞれ得意なこと、苦手なことがたくさんあると思うんですけど、僕であれば耳が聞こえにくい。コミュニケーションの部分が難しいとかあるが、スポーツを通せば、夢が目標に変わって、強い思いを持っていれば達成できるということが伝わればいいなと思っています。」

【スタジオ】
■全員
「デフサッカー男子日本代表の快挙に、手話で拍手!!!」

■須田アナウンサー
「椎葉さん、いかがでしたか。」

【遠征費は選手の負担など課題も】

■椎葉ユウさん
「9日はスポーツの日ですが、まだ注目が集まっていないけれど世界で戦えるスポーツがあるんだなと。デフサッカーの話をうかがうと、遠征費が自己負担とか、帯同するスタッフが少なくて自分で洗濯したり、選手の負担も大きい。どうにかならないかなと思います。」

■須田アナウンサー
「準優勝、すばらしい戦いでした。おめでとうございます!」

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