特集「キャッチ」長浜屋台街復活から2か月 次はトゥクトゥク!? “脱サラ”店主の奮闘続く
特集「キャッチ」です。福岡市・長浜地区に屋台街が復活してから約2か月がたちました。新たに7人の店主が生まれにぎわいをみせるなか、“脱サラ”して屋台を始めた店主も奮闘を続けています。
7月19日、福岡市の長浜に新しい屋台がオープンしました。
中国人の劉少衛さん(27)が営むのは、本格中華の屋台です。手羽先をコーラで煮込んだ『コーラ手羽』や、ピリ辛でビールとの相性は抜群の『四川鉄板ホルモン』などがメニューに並びます。
■来店客
「めっちゃおいしい。ホルモン、まじで酒がすすみます。」
■屋台『長浜少衛』・劉少衛さん
「めっちゃうれしいです。やっとオープンできましたので。(本格中華は)屋台にはないし、福岡にも少ないと思います。」
劉さんの屋台が出店したことで、長浜には新しい7人の経営者がそろいました。
長浜の屋台街は、地下鉄赤坂駅から歩いて10分、鮮魚市場の近くにあります。長浜ラーメン発祥の地として知られ、20年ほど前までは多くの屋台でにぎわっていました。
しかし、店主の高齢化などで次々と廃業し、ことし5月の時点で営業している屋台は、わずか1軒になりました。
そののれんを40年以上守り続けてきたのは、松元幸代子さんです。
■屋台『さよ子』・松元幸代子さん
「本当ににさびしいです、1軒だけだから。(Q.新しい人に来てほしい?)じゃんじゃん入れてほしいです。」
その願いは、ことし6月に叶いました。
福岡市が経営者を公募し、出店の支援などを続けた結果、新たに7人が長浜の屋台に仲間入りすることになったのです。
そのうちの一人、京都府出身の井上宏志さんです。
6年前に転勤で福岡にきた井上さんは、食品メーカーに勤務していましたが、客として通っていた屋台に魅力を感じ“脱サラ”して、初めての屋台経営に挑戦しました。
■乾杯の様子
「『長浜のひろし』に乾杯!長浜最高!」
友人の祝福に包まれ、オープン初日を迎えました。
■屋台『長浜のひろし』・井上宏志さん
「ネギは出た?トマトはまだやな?」
■店員
「パズルみたいになっている。」
■井上さん
「誰か何か出てないのあります?」
料理の練習は重ねてきましたが、初日は、多くの注文をさばく難しさに直面しました。
■井上さん
「またね!」
「ビックリするぐらい疲れましたね。でも楽しかったです。」
営業が軌道に乗り始めた7月初めには、天候に悩まされることになりました。自分で手直しした中古の屋台は、雨対策が不十分だったからです。
■松原健介記者
「梅雨時期の判断は難しい?」
■井上さん
「そうですね。基本雨の時はやらないようにしている。(きょうは)本当にギリギリですね。土曜日じゃなければやってなかったですね。」
結局、オープン初日から1か月のうち、半分ほど休むことになりました。うまくいくこと、いかないことなど、初めての屋台経営は毎日が学びの連続です。
オープンから2か月が経とうとするころ、井上さんの自宅を訪ねました。
屋台を開ける日は午前中に買い出し、午後から料理の仕込みをします。
■井上さん
「一時、野菜を何でもかんでも巻いていた時期があったので。 自分で全部巻いて、これおいしいなとか。巻きやすさもあるので。」
始めのうちは4時間かかっていた仕込みも、いまでは2時間ほどで終えられるようになりました。準備した野菜巻きは100本、客足は順調なようです。
午後6時すぎ、営業が始まりました。この日の出足は悪かったものの、午後8時を過ぎたあたりから客が増え始めました。
■来店客
「なんで福岡に?」
■井上さん
「福岡に来たのは転勤ですね。」
■来店客
「前の仕事の?」
■井上さん
「そのまま屋台始めちゃいました。」
■来店客
「楽しいですか?」
■井上さん
「めちゃめちゃ楽しいですよ。」
弾む会話と、自慢の野菜巻きで、この2か月の売り上げは目標額の2倍以上にのぼり、井上さんは手応えを感じていました。
長浜のほかの屋台でも客足は好調で、後押しをしてきた福岡市の関係者は、わずか2か月で予想以上の盛り上がりだと話しています。
長浜で40年以上続く屋台『さよ子』の松元さんも、安堵の表情を浮かべていました。
■松元さん
「復活しましたよ。若返りました。楽しいですね。何かあったら助けてくれるし。 2回目の青春。」
長浜屋台街の一員となった井上さんの眼差しはすでに、長浜の未来に向けられていました。
■井上さん
「トゥクトゥク会社でも立ち上げようかなと。長浜と天神をつなぐトゥクトゥク。」
福岡市の中心部から長浜に客を引き込むため、会社を立ち上げて三輪自動車のトゥクトゥクを走らせようというのです。
■井上さん
「何年かは屋台でその資金を貯めて。やったほうがいいかなと思います。自分の店のためにもなるので。」
■井上さん
「長浜全体としては、こうやって盛り上がるのがいいと思うので、もっともっと盛り上げて行けたら。長浜屋台全員でいけたらと思います。」
「わっしょい!ビバ!長浜~~!」
長浜に屋台街が復活して、2か月です。さらなる発展をめざし、新米店主はきょうも屋台に立ちます。
7月19日、福岡市の長浜に新しい屋台がオープンしました。
中国人の劉少衛さん(27)が営むのは、本格中華の屋台です。手羽先をコーラで煮込んだ『コーラ手羽』や、ピリ辛でビールとの相性は抜群の『四川鉄板ホルモン』などがメニューに並びます。
■来店客
「めっちゃおいしい。ホルモン、まじで酒がすすみます。」
■屋台『長浜少衛』・劉少衛さん
「めっちゃうれしいです。やっとオープンできましたので。(本格中華は)屋台にはないし、福岡にも少ないと思います。」
劉さんの屋台が出店したことで、長浜には新しい7人の経営者がそろいました。
長浜の屋台街は、地下鉄赤坂駅から歩いて10分、鮮魚市場の近くにあります。長浜ラーメン発祥の地として知られ、20年ほど前までは多くの屋台でにぎわっていました。
しかし、店主の高齢化などで次々と廃業し、ことし5月の時点で営業している屋台は、わずか1軒になりました。
そののれんを40年以上守り続けてきたのは、松元幸代子さんです。
■屋台『さよ子』・松元幸代子さん
「本当ににさびしいです、1軒だけだから。(Q.新しい人に来てほしい?)じゃんじゃん入れてほしいです。」
その願いは、ことし6月に叶いました。
福岡市が経営者を公募し、出店の支援などを続けた結果、新たに7人が長浜の屋台に仲間入りすることになったのです。
そのうちの一人、京都府出身の井上宏志さんです。
6年前に転勤で福岡にきた井上さんは、食品メーカーに勤務していましたが、客として通っていた屋台に魅力を感じ“脱サラ”して、初めての屋台経営に挑戦しました。
■乾杯の様子
「『長浜のひろし』に乾杯!長浜最高!」
友人の祝福に包まれ、オープン初日を迎えました。
■屋台『長浜のひろし』・井上宏志さん
「ネギは出た?トマトはまだやな?」
■店員
「パズルみたいになっている。」
■井上さん
「誰か何か出てないのあります?」
料理の練習は重ねてきましたが、初日は、多くの注文をさばく難しさに直面しました。
■井上さん
「またね!」
「ビックリするぐらい疲れましたね。でも楽しかったです。」
営業が軌道に乗り始めた7月初めには、天候に悩まされることになりました。自分で手直しした中古の屋台は、雨対策が不十分だったからです。
■松原健介記者
「梅雨時期の判断は難しい?」
■井上さん
「そうですね。基本雨の時はやらないようにしている。(きょうは)本当にギリギリですね。土曜日じゃなければやってなかったですね。」
結局、オープン初日から1か月のうち、半分ほど休むことになりました。うまくいくこと、いかないことなど、初めての屋台経営は毎日が学びの連続です。
オープンから2か月が経とうとするころ、井上さんの自宅を訪ねました。
屋台を開ける日は午前中に買い出し、午後から料理の仕込みをします。
■井上さん
「一時、野菜を何でもかんでも巻いていた時期があったので。 自分で全部巻いて、これおいしいなとか。巻きやすさもあるので。」
始めのうちは4時間かかっていた仕込みも、いまでは2時間ほどで終えられるようになりました。準備した野菜巻きは100本、客足は順調なようです。
午後6時すぎ、営業が始まりました。この日の出足は悪かったものの、午後8時を過ぎたあたりから客が増え始めました。
■来店客
「なんで福岡に?」
■井上さん
「福岡に来たのは転勤ですね。」
■来店客
「前の仕事の?」
■井上さん
「そのまま屋台始めちゃいました。」
■来店客
「楽しいですか?」
■井上さん
「めちゃめちゃ楽しいですよ。」
弾む会話と、自慢の野菜巻きで、この2か月の売り上げは目標額の2倍以上にのぼり、井上さんは手応えを感じていました。
長浜のほかの屋台でも客足は好調で、後押しをしてきた福岡市の関係者は、わずか2か月で予想以上の盛り上がりだと話しています。
長浜で40年以上続く屋台『さよ子』の松元さんも、安堵の表情を浮かべていました。
■松元さん
「復活しましたよ。若返りました。楽しいですね。何かあったら助けてくれるし。 2回目の青春。」
長浜屋台街の一員となった井上さんの眼差しはすでに、長浜の未来に向けられていました。
■井上さん
「トゥクトゥク会社でも立ち上げようかなと。長浜と天神をつなぐトゥクトゥク。」
福岡市の中心部から長浜に客を引き込むため、会社を立ち上げて三輪自動車のトゥクトゥクを走らせようというのです。
■井上さん
「何年かは屋台でその資金を貯めて。やったほうがいいかなと思います。自分の店のためにもなるので。」
■井上さん
「長浜全体としては、こうやって盛り上がるのがいいと思うので、もっともっと盛り上げて行けたら。長浜屋台全員でいけたらと思います。」
「わっしょい!ビバ!長浜~~!」
長浜に屋台街が復活して、2か月です。さらなる発展をめざし、新米店主はきょうも屋台に立ちます。