“海猿”を目指す海上保安官の挑戦 水平素潜り・300メートル自由形 北九州市で潜水士の選考会 第7管区海上保安部
海難事故の際に最前線で救助活動にあたる潜水士、いわゆる“海猿”です。北九州市では26日、“海猿”を目指す海上保安官が選考会に挑みました。
潜水士の選考会の舞台は25メートルのプールです。挑むのは、この日のために修練を重ねた13人の海上保安官たちです。
■第7管区海上保安部・宮川誠 救難課長
「選考会で熱い気持ちを見せてくれることを 楽しみにしております」
■参加者
「お願いします」
海に潜り、人命救助や行方不明者の捜索を行う海上保安庁の潜水士、いわゆる“海猿”の数は、全ての海上保安官の1パーセントにも満たないという選ばれし者たちです。
■唐津海上保安部・堂園尚暉さん(24)
「全力を出すのは もちろんなんですけれど 全力を超えた さらに一歩 限界を超えたところを出せればと思っています」
福岡市西区出身の堂園尚暉さん(24)は、中学2年生の時に映画「海猿」を見たことがきっかけで、高校卒業後に海上保安官への道に進みました。ことし6年目で、選考会は初チャレンジです。
■堂園さん
「OKです」
まずは、潜水能力が試される水平素潜りです。25メートルプールを息継ぎせずに進み、堂園さんは難なくクリアしました。
続いて300メートルを自由形で泳ぐ力が試されます。スタートから100メートルあたりで力尽きそうになります。それでも。
■仲間たち
「がんばれ がんばれ」
ライバルでもある仲間の声に後押しされ、何とか300メートルを泳ぎ切りました。
■職員
「大丈夫か?」
■ 堂園さん
「水を飲んじゃって」
選考会ではこのほか、体力測定や面接などが行われます。
■宮川救難課長
「体力も要りますし 人間としての中身も必要なので 体力だけで見ているわけではないんですけれど 総合的に判断して選考しております」
■堂園さん
「目標として人命救助のほかにも 潜水士としての業務は たくさんあるので スペシャリスト それから海上保安官として なんでもできる潜水士になりたい (海上保安官という仕事はどうですか?)皆さんに おすすめしたい仕事かなと思います」
選抜結果は今年度中に分かる予定です。選ばれた海上保安官は、広島県の海上保安大学校で約2か月間の研修に臨み、潜水士として配属されます。