タマネギが高い!北海道産の入荷が減少 高値は来年春まで続くか 福岡
ハンバーグやカレー、肉じゃがなどの料理に欠かせないタマネギの値段が上がっています。高値はしばらく続く見込みで、飲食店にも影響が出始めています。
■阿部まみフィールドキャスター
「午前7時過ぎです、こちらでは今、タマネギのセリが始まりました。1箱4000円から5000円で取引されています。」
福岡中央卸売市場でセリにかけられていたのは、北海道産と長崎県・島原産のタマネギです。
■参加者
「高いね。こんな高いことは初めて。」
福岡中央卸売市場のタマネギ1キロ当たりの卸売価格は、21日時点で1キロあたり180円前後で、平年の1.5倍となっています。
■福岡大同青果・中山采佳さん
「9割ほど北海道産が入荷しています。そちらの生育時期に夏場の非常に気温が高い時期が続いたので、生育不良が発生し、入荷量が減少し高値が続いている状況です。」
農林水産省によりますと、1キロ当たりの卸売価格は、福岡市でことし6月の86円から10月には40円近く上がっています。
全国の収穫量の6割を占める北海道産タマネギの出荷が減少したため、ほかの産地のタマネギも品薄になり、全体の価格が上がっているのです。
■中山さん
「例年に比べると、夏場の高温の影響で小玉傾向になっています。」
久留米市のハンバーグ専門店、ハンバーグオニオン合川本店を訪ねました。
■阿部アナウンサー
「店の名物のハンバーグセットです。ハンバーグにスープ、サラダ、タマネギ茶まで、すべてタマネギが使われています。甘い!うまみが口いっぱいに広がります。」
オニオンという店の名前の通り、メニューのすべてにタマネギを使っているのがこの店のこだわりです。
■ハンバーグオニオン笠 直太 社長
「これからみじん切りにするタマネギを保管しています。」
ハンバーグは、合い挽き肉のミンチに大量のタマネギを混ぜ合わせます。1日に使うタマネギは10キロから20キロにのぼります。
佐賀県の契約農家から入荷していますが、農家の在庫がなくなる12月には、香川県産のタマネギに切り替えます。
その香川県産タマネギは、平年は10キロあたり1200円~1500円でしたが、現在は2400円~2800円と、価格が2倍近くに跳ね上がっています。
■笠 社長
「タマネギが一番、メインの食材になりますので、かなり影響は出てくるかなと。」
折からの値上げラッシュで、すでに10月、一部メニューの値段を上げましたが、追い打ちをかけるようにタマネギの価格まで上がり、経営的にはかなり厳しい状況だといいます。
■笠 社長
「原価に関しては、この冬、上がると予想しています。価格は変えずに、とにかく無駄をなくすということを考えています。」
福岡大同青果によりますと、当面は価格が落ち着く要因がないということで、来年春まで、高値が続くと見られています。