「現場に大きな負担」広島駅北口の新病院計画案に県議会の指摘相次ぐ
JR広島駅北口に建設される新病院の運営を担う独立行政法人の計画案が示されました。県議会では医療体制などへの指摘が相次ぎました。
■福知基弘 広島県議
「医師が足りないのか看護師が足りないのか実際何人足りないのかこの計画で全然出ていない数字でわからない」
県議会で開かれた、生活福祉保健委員会。新病院の経営を担う独立行政法人の中期計画案に対し、懸念の声が上がりました。県は、2030年度の開院を目指し二葉の里地区に新病院を建設する計画を進めています。これに伴い、運営を担う独立行政法人を4月に設立します。「県立広島病院」「安芸津病院」「JR広島病院」の運営を引継ぎ、医療機能の整備や人材の確保を進めていくとしています。
計画案では「JR広島病院」の名称を「県立二葉の里病院」に変更。看護師不足を解消し、救急車の受け入れを拡大。病床稼働率を引き上げ、収支の改善を目指すとしました。
これに対し、見通しの甘さを指摘する声が上がりました。
■河村晃子 広島県議
「救急の受け入れを増やすということで収益を上げていくための必要な取り組みもあるわけですがその反面現場には大きな負担だと思うんですよね」
■医療機能強化推進課 原田 貴大 担当課長
「IT化・DX化で看護師さんの働きやすい環境をつくる看護師の確保に引き続き努めていきたい」
一方、資金面も課題です。法人が引き継ぐ2つの病院は、看護師不足による病床稼働率の低下などで経営が悪化。今年度の資金残高は18億円の赤字となる見込みで、県は法人に65億を貸し付ける方針です。
【2025年2月14日放送】