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データ野球で目指す甲子園「将来は侍JAPANのアナリストに…」広島県立祇園北高校

2024年3月18日 19:26
データ野球で目指す甲子園「将来は侍JAPANのアナリストに…」広島県立祇園北高校

春のセンバツ高校野球大会が開幕しました。日本高野連によると、加盟する硬式野球部は3800校余りに達します。AIの進化などで様々なものが急速に変化する今、高校球児の世界でも新たな試みが芽生えています。

広島県立祇園北高校野球部。40人余りの部員が、放課後の練習や週末の試合などに汗を流しています。

制服姿で記録をとる3年生の2人。野球部のマネージャーと、「科学研究部」を掛け持ちする、竹田さんと辻さんです。

■科学研究部3年 竹田航基さん
「エクセルの機能を使って分析して、球速を上げるにはこのトレーニングを積極的にしたほうがいいよというのを(選手に)還元しています」

計測するのは、助走をつけて全力で投げた際の球速。これから時速10kmを減らしたものが、マウンドからの投球の速さとされます。

■科学研究部3年 辻雄大さん
「ほかの部活とグラウンドを共有しているので、どうしてもスペースが限られてしまって、場所が狭くてもできるトレーニングをして、強い球を投げたり、自分の数値をあげていくことを目指してやっています」

これは、球種や球速・コースなどを1球ごとに入力して、選手の長所や短所をデータ化するシステムです。科学技術の研究に取り組む学生のための助成金を使って導入しました。

■野球部2年 高下隼汰さん
「自分が何をして正解だったり、何をしてダメだったりがすごく分かりやすいので、数値を測るのはすごくいいと思います。あの方々(科学研究部)がいないと試合勝てないかなっていうか、すごく本当に大事です」

選手からの信頼も厚いデータ分析の実績。祇園北高校は、2023年にあった野球データ分析の大会で、高校生で初めて「優秀賞」を受賞しました。

■科学研究部 西武宏 顧問
「全部手作業で入力した元データです」

グラウンドで計測したデータは教室に持ち帰り、パソコンで計算。膨大な数の試合を分析し、1・2番打者の出塁が得点にどれだけ影響するかなどを数値化したことで、選手も納得してくれたと言います。

■科学研究部3年 辻雄大さん
「(部員に)詳しく説明したら"もっと積極的にバットを振っていこう"とか目標を立ててくれたので、やっててよかったと思いました」

活動の中心を担ってきた3年生の2人は、この春で卒業。進学先の大学では、データ分析や情報科学を学びます。

■科学研究部3年 竹田航基さん
「数学の教師という目標がまずひとつあるんですけど、その後に、カープが優勝できるようにたくさんデータ分析をして、カープの選手たちに還元していきたい」

■科学研究部3年 辻雄大さん
「(野球の)日本代表に自分もアナリストとして入って、日本を優勝に導きたい」

今後、「VR=仮想現実」を使った練習も取り入れるなど、祗園北高校野球部の部員は意気軒昂です。そして、今週末には中国大会出場をかけた県大会の予選も開幕。データ野球で勝利を目指す取り組みが続きます。

【2024年3月18日放送】

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