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核禁会議閉幕「核兵器のない世界への取り組みを強化」 イタリア大統領が広島を訪問「核兵器は二度と使われてはならない」

2025年3月10日 19:29
核禁会議閉幕「核兵器のない世界への取り組みを強化」 イタリア大統領が広島を訪問「核兵器は二度と使われてはならない」

核兵器禁止条約の締約国会議が7日に閉幕し「核兵器のない世界への取り組みを強化する」との宣言を採択しました。
一方、フランスが「核の傘」を拡大する考えを示したことに、被爆者からは怒りの声が上がっています。

会議は7日、不安定化する世界情勢の中で「核兵器のない世界への取り組みを強化する」との宣言を採択。
そして、「真の安全保障は核抑止論ではなく核兵器の廃絶にある」とし、保有国による「核の脅しは容認できない」と強調しました。

■日本被団協 濱住治郎さん
「絶対にゼロにしなきゃいけない思いを世界に伝えて、核を持っている国の人たちの思いを変えていかなければならない」

一方、条約には核保有国や日本などは参加しておらず、NATO加盟国も今回は出席を見送るなど、立場の違いが鮮明に。
さらに期間中、フランスのマクロン大統領が核の抑止力をヨーロッパ全体に拡大する構想を示すなど、核軍縮に逆行する動きが進んでいます。

被爆者は…

■広島県被団協・箕牧智之理事長
「ロシアを意識してもっともっと増強しようというような核禁条約が終わったところでそういう発言、私たちは怒り狂うほどの思い」

そんな中、NATOに加盟するイタリアのマッタレッラ大統領が8日、広島市の平和公園を訪問。
原爆資料館を見学し、被爆者らと面会。ノーベル平和賞の受賞を称え核軍縮への思いを語りました。

■イタリア・マッタレッラ大統領
「核の威嚇があまりにも安易に行われていること懸念している。核兵器は二度と使用されてはならないと強く感じる」

■広島県被団協・箕牧智之理事長
「基本的な考えは私たちと同じだと思った。これからも大統領には核兵器廃絶にご尽力いただきたいと伝えた」
【2025年3月10日放送】

最終更新日:2025年3月10日 19:29
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