減少する「みどりの窓口」そのワケは?
定期券や新幹線の特急券などが購入できる「みどりの窓口」が全国各地で減少しています。そのワケと、窓口いらずのサービスについて取材しました。
今、電車の駅をめぐり、話題となっている「みどりの窓口」は全国で相次ぎ廃止されているのです。券売機では特急券の乗車区間の変更や各種割引などができないため、広島駅のみどりの窓口は平日でも行列が…
■窓口利用者
「(沖縄へ行く人)沖縄から来てるんですけど沖縄はJRが無いので券売機の使い方があまり分からなくて」
「(スペインからの観光客)大阪行きの券を券売機で買っていたけど、昨日予定を変更したから窓口に来たんだ。広島から姫路に行ったあと京都に行くことにしたんだ」
JR西日本はインターネット予約が普及してきたことや、職員の人手不足を背景に、この3年でおよそ340あった「みどりの窓口」を187に削減。広島県でも2019に58あった窓口が、現在は16カ所となっています。
■赤羽 俊哉 記者
「JR横川駅では今年5月をもって「みどりの窓口」の営業が終了し、 このように新しく券売機が設置されました」
1日の乗降客数が3万人と、県内トップ5に入る横川駅。窓口営業が無くなり、券売機2台で対応しています。このうち新たに設置した「みどりの券売機プラス」はコールセンターと繋がっていて、窓口と同じサービスを受けることができます。混雑しない時間を狙って来たという「みどりの券売機プラス」初体験の女性は…
「ジパング(割引)で東京まで行きたいんですけど」
「ではまずジパング倶楽部の手帳拝見させていただきますのでちょうど鞄を置いている台に置いていただけますか?」
「こう?」
「縦向きで置いていただけますか?」
JR西日本の会員割引を使って、東京に住む娘と孫に会いに行く5日間の小旅行です。
「片道と往復はどうされますか?」
「どっちが安いんですか?」
「往復購入していただいた方が安くなります」
「これって例えば8時10分に乗れなかったら9時30分に乗っても大丈夫?」
「そうですね。自由席なので当日の都合よい時間帯の新幹線乗っていただければ」
そうこうしている間に券売機前には行列が…
■利用者
「後ろに待たれたら暇なときじゃないと迷惑かかりますね」
券売機の操作を始めておよそ20分。ようやく東京までの往復券を買うことができました。一方、2022年末に窓口を閉鎖した東広島市の西高屋駅。これまで駅員がほかの業務にあたるため、窓口を閉じる時間帯がありましたが、新しい券売機が導入され、対応時間が長くなりました。JR西日本は今後も、経営の効率化とサービス向上という難しいかじ取りを迫られます。
■JR西日本 広岡研二 広島支社長
「オペレーターの人数は順次拡大している。それぞれ駅周辺の実態に応じながら/みどりの窓口をどうするか随時考えていく。今後も状況を見ながら(窓口削減を)進めていく」
【2023年10月24日 放送】